マイクロソフトはさまざまなデータベースに蓄積された経営データなどからグラフィカルなレポートを簡単に作成できるツール「Report Builder 2.0 日本語版」を無償提供すると10月20日に発表した。同社の「Microsoft SQL Server 2008」と連携して動作する。
マイクロソフトはこれまで「Business Intelligence Development Studio」など開発者向けのレポート作成ツールをSQL Server 2008で提供してきたが、Report Builder 2.0は一般ユーザーが対象。「Microsoft Office 2007」と同様のリボン インターフェイスを採用し、SQL文を知らなくても選択クエリを生成できるウィザードなどを備えた。一般ユーザーでも多次元の表形式、グラフ、チャート、ゲージを使ったグラフィカルなレポートをセルフサービス方式で作成できるという。
データソースとして利用できるのはOLE DB/ODBCに対応したデータベースで、SQL ServerのほかにOracle Database、SAP NetWeaver BI、Hyperion Essbase、Teradataなどを含む。
作成したレポートはExcelやWord、PDFの文書フォーマットに変換して電子メールなどで送信できる。加えて、SQL Server 2008の「SQL Server 2008 Reporting Services」機能を通じて、ほかのユーザーにWebブラウザで見てもらうことができる。「Office SharePoint Server」にレポートをパブリッシュしてほかのユーザーと共有することも可能だ。
マイクロソフトによるとReport Builder 2.0は「次期SQL Server『Kilimanjaro』のロードマップの1つ」。2009年にプレビュー版の公開、2010年上半期に製品版の提供を予定しているKilimanjaroでは、セルフサービス型ビジネス・インテリジェンス環境の提供を目指している。Report Builder 2.0の提供はその実現に向けた第一歩との位置付けだ。
関連記事
- SQL Server 2008の早期検証結果文書を公開 (@ITNews)
- 「LAMP→WISP→WISAと置き換えたい」、マイクロソフト (@ITNews)
- MSが新BIで提案、「Excelのメール添付はもう止めよう」 (@ITNews)
- 「Excel 2007」を起爆剤に、巨人マイクロソフトがBI市場に本格参入 (@ITNews)
- 「Excel」という名のBIツールが日本を席巻する (@ITNews)
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.