SAPジャパンは10月23日、報道関係者向けの説明会を実施。同社の物流業界への取り組みなどを、SAPジャパン インダストリー/ソリューション戦略本部 物流・鉄道・旅行業産業担当部長 竹中康高氏が説明した。
SAPは、2007年11月に物流ソリューション「SAP TM(Transportaion Management)」をリリースし、物流業界に本格参入した。SAP TMは、「海運事業」「航空事業」「郵便・宅配事業」「フォワーディング事業」などに対応した物流ソリューション。最大の特徴は、コミュニケーションインターフェイスを抱負に用意することで、SAP ERPはもちろんのこと、既存システムとの連携を容易に実現できる点だ。これらと連携することによって、物流業界向けに輸送管理機能から購買・会計、経営分析までを提供することが可能になったという。
竹中氏は、現在の物流業界について「物流業界は中国を中心としてグローバル展開が当たり前になっている。グローバル展開をしつつSCMなどと連携し、いかに国際競争力を維持するかがポイントとなってきている。従来、SAPは大量トランザクションに弱いというイメージがあったが、現在日本航空(JAL)や全日空(ANA)、日本郵船などが採用しており、その点に問題がないことを証明してくれた」と説明。SAPは物流業界に対して、まず第1ステップとして企業基盤を標準化すべく、SAP ERPを定着化させるところから取り組んでいるとした。
竹中氏は、現在の日本における物流業界への取り組み状況について「輸送管理や通関管理といったフォワーディング業務を中心に採用されてきている。日本では、現在数社とシステムを構築中で1年程度で立ち上がる予定だ」と説明し、今後もSAP ERPとの連携力をウリに物流業界に注力していくとした。
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