ITパスポート試験(あいてぃーぱすぽーとしけん):情報マネジメント用語辞典
information technology passport examination / あいパス試験
共通キャリア・スキルフレームワークのレベル1に相当する知識の有無を測るため、情報処理技術者試験の1つとして新たに創設された試験。職業人が共通に備えておくべき情報技術に関する基礎的な知識を問うもので、平成21年(2009年)度春期試験より実施される。「あいパス試験」の愛称で呼ぶ人もいる。
ITパスポート試験は、情報技術に関する基礎的な用語や知識を問うもので、情報技術に携わる業務に就くか、担当業務において情報技術を活用しようという人を対象とする。出題範囲はストラテジ系(企業と法務、経営戦略、システム戦略)、マネジメント系(開発技術、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント)、テクノロジ系(基礎理論、コンピュータシステム、技術要素)の3つの分野で、合格するには各分野ごとの基準点をクリアし、かつ3分野の合計点が一定の基準点に達しなければならない。
情報処理技術者試験の改革は、経済産業大臣の諮問機関である産業構造審議会が提出した報告書『高度IT人材の育成をめざして』(2007年7月)に由来するが、ITパスポート試験はここで提言された「エントリ試験」に該当し、最も基礎的な認定試験となる。これに伴い、従来の初級システムアドミニストレータ試験(初級シスアド)は廃止となる(ただし、初級シスアド試験は2011年度春期まで継続され、ITパスポート試験と並行的に実施される)。
ITパスポート試験は当面はペーパー方式で行われるが、2011年度を目処(めど)にCBT(computer based testing)方式の実施が予定されている。
参考文献
▼『ITパスポート試験標準教本 2009年版』 情報化交流会=編/日本経済新聞出版社/2008年7月
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