マイクロソフトは3月25日、同社が導入を支援し、イオングループ550店舗が2008年から本格運用している「ギフト店頭受付システム」(名称:たまわりくん)で、2008年に従来と比べて3億円のコスト削減を実現したと発表した。たまわりくんはWindows ServerやWindows PCなどで構成する。
たまわりくんはイオングループのショップ店頭で、お中元、お歳暮などのギフト受け付けを行うシステム。イオングループ550店舗で、Windows XP Tablet PC EditionをインストールしたタブレットPCを約3000台を導入。ショップ店員がこのタブレットPCを使ってギフト注文を処理する。2007年に試験運用を開始し、2008年に本格運用を始めた。
従来は紙の申込書でギフトを受け付けていたが、受付時間が長くなったり、記載漏れ、外部へのデータ入力委託コスト、販売数のタイムリーな把握などが課題となっていた。たまわりくんを導入することで、システムによる入力チェックが可能になったり、過去の配送状況の呼び出し、リアルタイムでの在庫確認ができるようになった。
たまわりくんによって顧客の待ち時間が2割短縮。これまで5日間以上かかっていた受け付けから配送までの期間も最短3日間に短縮できたという。紙の申込書を廃止し、データ入力に統一したことで、データ入力コストだけでも年間2億円削減できたという。そのほかのコスト削減効果を組み合わせると年間のコスト削減策は3億円になると見積もる。
たまわりくんは、「Windows Server 2003」を導入したWebサーバが38台と、「Microsoft SQL Server 2005」(64bit版)のサーバ10台で主に構成。十分なパフォーマンスと、データのミラーリングによる高可用性を実現した。システム全体を「Microsoft System Center 2007」で運用管理していて、現在の稼働率は99%以上という。
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