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ニュース部門
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Yahoo!ニュースが4連覇達成
他サイトの追随を許さず
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米国同時多発テロのときには、ニュースサイトにアクセスが集中し、一時的につながらない状態が続いたといわれる。あらためてニュースサイトの存在の大きさを感じさせてくれた2001年のランキングは?
24時間体制でいつでも最新ニュース
Yahoo!ニュース
headlines.yahoo.co.jp
得票数で2位のNIKKEI NETを3倍近く引き離し、独走態勢のYahoo!ニュース。ニュースの情報提供元は34社に上る。2001年8月のリニューアル以降、写真や動画のコンテンツなども拡充している
経済・金融ニュースならココ
NIKKEI NET
www.nikkei.co.jp
日本経済新聞、日経産業新聞、日経MJ(マーケティング・ジャーナル)、および日経金融新聞から主なニュースをピックアップ、速報ニュースと併せて提供するNIKKEI NET。経済・金融分野のニュースサイトとしては圧倒的な人気を誇る。企業情報も充実しており、会社情報や企業発表のプレスリリースの検索もできる。「景気ウオッチ」と「日経調査」では主な経済指標や日本経済新聞社調査データを掲載。ビジネスマンには便利
2年ぶりにデザイン一新
asahi.com
www.asahi.com
97年まではニュース部門トップの総合ニュースサイト。2001年4月に2年ぶりにデザインを一新、緊急性の高いニュースはどのページを見ていてもテロップとして流れるなど、速報機能も高めた。asa hi.comのサイト内キーワード検索や、国語・英和・和英の辞書機能、地図情報などの検索サービスも充実。特集では「Asahi Woman」という女性向けのコーナーも新設、生活情報の拡充も図った
4年連続でニュース部門の1位を獲得したYahoo!ニュース。しかし、Yahoo! JAPANの担当プロデューサーである小林聡史氏は「総合で1位を取れなかったのは信じられない。2001年は本当にいろいろなことをやったのに……」と語り、むしろ2年連続を狙った総合大賞を逃したことにショックを隠せない。
振り返れば、2001年ほどニュースに注目が集まった年はない。各メディアのサイトはもちろん、テレビ、ラジオなど既存メディアもこぞって最新のニュースを報道することに奔走した。
しかし、そういうときこそYahoo!ニュースの強みが生きてくる。Yahoo!ニュースは情報提供元から送られてきた記事を配信しているだけでなく、ユーザーがどのようなキーワードで記事検索を行っているのか確認し、かつニュースの傾向を考慮しながら、大きく(トピックスとして)取り上げる記事を決めているのだ。
Yahoo!ニュースの次期担当プロデューサーの川瀬達也氏は「ユーザーの感覚をどう生かすかということと、取り上げるニュースのバランスには気を使っています。より、多くの人に関心を持ってもらいたいですからね」と話す。
2001年8月、Yahoo!ニュースは大きなリニューアルを行い、スタッフを増員するとともに、24時間体制のシフトにした。その結果、深夜のニュースもすぐに更新できるようになり、9月11日に発生した米国同時多発テロでは威力を発揮したのだ。備えあれば憂いなしという姿勢こそが、4年連続トップの原動力かもしれない。
識者の声 |
インターネットらしいのはYahoo!ニュース
新聞社系サイトには不満を感じる
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ランキングを見た感想ではYahoo!ニュースがトップにくるのは妥当ですね。私自身もこのサイトはよく使います。ほかのニュースサイトと違って、複数の情報源から選んで集めている。ここを見ればほとんど網羅されているので、ほかのところにわざわざ行く必要はありません。インターネットらしさを生かしたニュースサイトはここぐらいしかないのじゃないでしょうか。
仕事柄、過去記事の検索は欠かせません。その点、毎日新聞のサイトは過去2年分の記事を検索できるので便利ですね。佐賀新聞のサイトは94年以降の記事をすべて無料で検索できる。大手新聞社も、こうした姿勢を見習ってほしいものです。また、共同通信社のサイトでも『世界年鑑』を公開していますが、この存在を知っている人は少ないのではないでしょうか?
日本の新聞社系サイトに強い不満を感じるのは、米国に比べて記事を出す量を限定していること。とくに朝日新聞や日経新聞はほかのポータルサイトなどに記事を提供していない。これでは社会の公器などとはいえないでしょう。
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ジャーナリスト
田中 宇氏
独自の視点で世界を斬るフリージャーナリスト。MSNジャーナルを立ち上げた
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