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Yahoo! Internet Guide 2003年3月号 2003年1月29日(水)
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あなたが無料通話できる相手は?
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フレッツもIP電話に対応。広がる選択肢、深まる疑問

Yahoo! BBの「BBフォン」利用者が120万人を突破するなど、ますます活況を呈するIP電話サービス。現在、Yahoo! BB以外の多くのプロバイダが実証実験中で、3月には本サービスが開始する。

 NTT東西も2002年12月、フレッツ・ADSL、Bフレッツに対応したIP電話対応端末を3月よりプロバイダに提供すると発表。多くのIP電話サービス(VoIPネットワーク)への対応を目指しており、無線LAN機能搭載モデルなども登場する可能性がある。

3つの事業者が複雑に絡み合うIP電話サービス

いろいろな企業が「IP電話やります」という発表をしているが、実際、それぞれの企業はどんなことをしているのだろう?
図
ADSL事業者
ユーザー宅から電話局までの間の電話線を使ってADSLを利用できるようにするADSL事業者は、ユーザー宅にモデムを供給する立場となるため、IP電話サービスにおいては対応端末を提供するなどして、この機会にユーザーを増やそうとしている
<主な発表>
イー・アクセス:IP電話機能内蔵ADSLモデムを供給、プロバイダ11社のIP電話サービス会員どうしで無料通話を可能に(2002.11.27)
NTT東西:フレッツ・ADSL、Bフレッツユーザー向けのIP電話対応端末を3月提供開始(2002.12.20)
図

プロバイダ
プロバイダは、IP電話サービスにおいては、ADSL事業者・VoIP事業者の双方と連携をとり、ユーザーの受付窓口となる。多くのプロバイダは、複数のADSL事業者・VoIPネットワーク事業者と提携していくスタンス
<主な発表>
OCN、@nifty、So-net、BIGLOBE、Panasonic hi-ho、DION、ODN、DreamNetをはじめ多数で発表済み

VoIPネットワーク事業者
直接ユーザーに対してサービスを提供する立場にないが、現在は実験段階のため、先導的な役割を果たしている。また、プロバイダ間の相互接続、さらにはVoIPネットワーク事業者間の相互接続が可能になるかどうかは、VoIPネットワーク事業者によるところが大きい
<主な発表>
フュージョン・コミュニケーションズ:「FUSION IP-Phone」を発表(2002.10.21)
NTTコミュニケーションズ:14プロバイダにインフラを提供、うち5プロバイダ会員間での相互通話実験を1月29日開始(2003.01.15)
KDDI、日本テレコム、東京通信ネットワーク:イー・アクセスとその提携プロバイダ11社と提携(2002.11.27)

 IP電話の最大の魅力は、なんといってもユーザー間の無料通話。しかし、各社の発表を見ていると、わからない部分も少なくない。無料通話できる範囲は同一プロバイダ内なのか、それとも同じVoIPネットワークのユーザーどうしなのか?

 結論からいうと、現時点ではまだ事業者間の話し合いの段階で、どの範囲まで無料で通話できるかは不透明だ。だが、基本的にプロバイダ側は、自社会員どうしの無料通話を保証したい考えのところが多い。

 BIGLOBEは、IP電話サービスに積極的に取り組んでいるプロバイダの1つ。NTTコミュニケーションズ、フュージョン・コミュニケーションズ、メガコンソーシアム、イー・アクセスと、4つのIP電話サービスへの対応を表明している。

「基本的には、BIGLOBEの会員どうしであれば、VoIPネットワークの種類を問わず、無料で通話できるようにする方針。だが、異なるVoIPネットワーク間の接続は、モデムや交換機の違いなど技術的な問題があり、3月のサービス開始時点での実現は難しいと見ている。現在、対応に向けて関係各社と調整しているので、時期は明言できないが、期待していてもらいたい」(NECソリューションズBIGLOBEサービス事業部長代理・古関義幸氏)と語る。

 一方、VoIPネットワーク事業者側では、プロバイダどうしを相互接続し、プロバイダをまたいでも無料通話できるように動き始めている。NTTコミュニケーションズは、同社のネットワークを利用するOCN、So-net、@nifty、BIGLOBE、Panasonic hi-hoのプロバイダを相互接続する実証実験を、1月29日に開始する。「ユーザーが障害なく通話できる環境作りのためにも、他社との相互接続は当然検討すべき課題。いまはまだ自社サービスを整えることが優先だが、将来的には、ほかのVoIPネットワークとの相互接続も視野に入れたい」(NTTコミュニケーションズブロードバンドIP事業部マーケティング部長・高瀬哲哉氏)という。

「VoIPネットワーク事業者、プロバイダ、ADSL事業者の3つが複雑に関係するため、クリアすべき懸案は多い」(高瀬氏)。サービス開始当初は、違うプロバイダでも無料通話できる相手がいる一方で、同じプロバイダなのに無料通話できない相手がいる……など、複雑な構造になっているかもしれない。当初は様子を見ながら、最良の形を模索していくサービスとなりそうだ。

Focus

 ADSLユーザーの場合、自分が加入できるIP電話サービスは、ADSL回線の種類によっても、プロバイダによっても違ってくる。だが、とにかくユーザーの窓口となるのはプロバイダ。本格サービス開始時点でプロバイダの情報をチェックしよう。


文/成松 哲
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