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Today on ITmedia 2004年09月13日 19時55分
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YIG Yahoo! Internet Guide 2000年10月号より
#008 - CATVインターネット High Speed Access

ケーブル敷設に莫大なコスト
電柱の使用権もネックに

 郵政省の発表によると、CATVインターネットの利用者数は6月31日現在で32万9000世帯だという。昨年12月末の時点で15万世帯強だったことを考えると、驚異的な伸びを示している。

 このような景気のいい話を聞くと、じゃあ、明日にでもわが町にCATV局が開局してインターネットを提供してくれるの? という疑問もわいてくる。しかし、そう簡単にエリアを拡大できないさまざまな問題がある。まず、工事の遅さがあげられる。エリアを拡大するには、電柱を利用してケーブルを張り巡らせる必要があるが、この工事に多大な費用が必要となる。そのため急激なエリア拡大はできないのだ。

 また、電柱の持ち主(電力会社など)の許可も必要だ。その際、電柱強度や設置スペースの問題で、改修工事が必要なこともある。さらに都市部で電柱が地中化*6されている場所では、新たなケーブル敷設が難しい。

 これらの理由から、当面は、既存のCATV局がすでにサービスを提供しているエリア内のユーザー獲得に力を入れるという方向性になるようだ。

CATVインターネット Q & A

Q  集合住宅だと使えないって本当?

A  まず、CATVの設備が引き込まれていないマンションの場合、設備の設置に多大な費用が発生する。マンション住民の同意が得られれば費用分担して工事を行うことも可能だが、現実には反対する住民もいるので難しいものがある。また、CATVが受信可能なマンションでも設備が双方向通信に未対応(テレビ受信のみ可能)なところが多いので無理。ただし、このようなマンションのインターネット利用者を獲得するために、ADSLや無線LAN*5を併用するブレークスルー技術が開発中だ。もう少し待てばサービスを受けられるようになるだろう。

Q  どうして通信速度が速いの?

A  通常の電話回線は3.4KHzの周波数帯域を利用してデータ通信を行うが、CATVインターネットの場合6MHzの帯域を1チャンネルとして利用するため、高速な通信が可能となる。周波数帯域を道路にたとえていえば、CATVの方が道幅が広いので、一度にたくさんの車が通れるということ。

Q  どうして料金が定額なの?

A  CATVの設備自体が、定額料金でCATV網に常時テレビ放送を流す仕組みに設計されている。だから、その設備を利用したインターネット接続も同様に定額の常時接続となる。逆に電話網は必要なときに必要な人だけが接続して利用するように設計されている。だから従量課金になる。

Q  なぜ提供エリアが狭いの?

A  サービスエリアの電柱にケーブルを張り巡らせる必要があるため、工事に時間とお金がかかるのが主な理由。また、電柱の利用許可取得などにも時間がかかる。先ごろ、郵政省の研究会が電柱を他事業者へ開放することを義務付ける報告書を提出した。CATVの普及に弾みがつくと期待したい。

Q  将来的には全国に普及するの?

A  CATVは、もともとは難視聴対策向けの共同視聴施設として始まった歴史がある。そのため、かつてはCommunity Antenna TV(地域共同アンテナ)の略とされていた。しかし、事業としての都市型CATVが増えて、現在のようなケーブルテレビの形になった。つまり今後は、あくまでも営利事業として展開されると思われ、加入者数が見込めない地域にまで、サービスエリアが展開される公算は低いといわざるを得ない。

Q  どうして初期費用が高いの?

A  CATVサービス自体(テレビなど)に未加入の場合、電柱から宅内にケーブルを引き込む工事が必要になる。マンパワーを必要とする作業はコストが高いのだ。また、ケーブルモデム自体の生産数が需要に追い付かず、モデムの価格が下がらないという問題もある。さらに、特定地域の利用者を相手に商売を行うため、加入者数のパイそのものが少ない。1ユーザー当たりのコストも割高になる。

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