文/山崎潤一郎 プロバイダや通信業界に詳しいライター。ADSLの価格競争が激化している。ユーザーとしては喜ばしいことだが、事業者間で消耗戦に突入している気もする。米国のように破綻や合従連衡が始まるのだろうか。いずれにしても突然サービスがストップするような事態は勘弁してほしい。
スピードネットを筆頭に、無線インターネット各社がこの夏ごろからさまざまなサービスを開始している。個人向けでは最近ようやく本格サービスの始まった無線インターネットだが、企業向けの専用線サービスなどですでに利用されており、一定の実績がある。ただし、FWAなどの技術を使っているため、高速かつ遠距離(数キロ)での通信が可能な代わりにアンテナや無線通信機が個人で使うにはかなり高価で、数十万円から数百万円となってしまう。それでも、光ファイバーより導入が容易で月々のランニングコストが安いこともあり、大都市を中心に徐々に導入が進んでいる。
なんといっても、無線アクセスの魅力は工事の簡単さとコストの安さだ。また、工事が簡単なので、一般的に導入までにかかる時間が他のブロードバンドと比べると短いのが特徴だ。ADSLやCATVなど有線系にはない魅力を備えているのだ。