|
|||||||||||||||||||||
|
Yahoo! Internet Guide 2001年2月号より
特集1■決定これが日本のベストサイト
首相が所信表明演説でIT国家をうたい、光ファイバー網の整備がIT戦略会議の議題になるなど、2000年はITがようやく一般の認知を得た年であった。森喜朗首相はあえてITを「イット」と発音し、本当は読み方を知らなかった大多数の国民に「アイ・ティ」が正しい発音だと教えてくれた。 さらに2000年は、ADSLやフレッツ・ISDNの登場で、家庭でも本格的な高速・常時接続が可能となったエポックメイキングな年であった。 だが、高速回線を使って楽しむべき、肝心のコンテンツはどうだろうか? 国家レベルで着々と整備されるインフラに比べ、かなり「寒い」というのが率直な感想だ。皆さんも、2000年に流行ったホームページでいまでも覚えているのは、実は「回転寿司占い」ぐらいだったりしないだろうか? 編集部にも毎日、企業から個人から無数のプレスリリース、サイト新設のお知らせが届くが、そのほとんどが成功したサイトの二番煎じか、類似サイトの基本的な研究すらしてない独善的なもので、見るべき価値があるサイトは本当に少ない。それは、12万超の一般投票で選ばれた2000年のWeb of the Yearですら、全11部門(総合・新人・話題の各賞を除く)のうちなんと8部門までの受賞サイトが99年と全く同じ顔ぶれ! ということが図らずも象徴しているだろう。 そんな現況に一石を投ずべく、今回は「編集部特別賞」を新設した。選考条件は以下の項目となっている。
では、編集部がミレニアムの代表と認めた、珠玉の3サイトを紹介しよう。
近隣にはファミリーレストランやホームセンターを従える典型的な郊外型店舗。商品はおしゃれとは言い難く、品質は安かろう・悪かろう。一昔前のユニクロのイメージだ。しかし、ユニクロは変わった。原宿を先頭に、渋谷、新宿、池袋と次々と展開した都市型店はいつも満員。若者向けファッション誌では好きなブランドベスト10に顔を出す。 99年は800万枚のフリースを売りさばいたが、2000年度の販売目標は1200万枚。「目標達成にユニクロドットコムも大きく貢献している」というのは、ユニクロドットコムのプロジェクトリーダーを務める伊藤英雄氏。「数字は非公開ですけど、とにかくすごく売れてる。ほかのコマースサイトとは規模が違います」といい、「把握している限りでは、(総合モールではなく)単独ショップとしてはすでに日本最大規模です」と鼻息が荒い。実店舗を持つECサイトの場合、1店舗あたりの売上・利益を「インターネット店」が超えられるかが成功の一つの目安とされるが、「近隣の人しかアクセスできない実店舗に比べ、ユニクロドットコムは全国からアクセスできる。あとはご想像におまかせします」と不敵な笑み。 そもそもサイト開設の目的が、「お店で売り切れの商品が多い」「込んでいて車が止められない」といった苦情に対応するためだというから恐れ入る。今年からフリースの色数が50色と一気に増えたが「50色全部はとてもではないが、お店には置ききれない。それを補完する目的もありました」と伊藤氏。3着以上購入すると送料が無料になるため、友だちと共同購入するケースも多いとか。 ユーザー層は老若男女幅広いが、「ユニクロでフリースを買ったのが、初めてのネット通販だった」という女性ビギナーも多かったという。 高品質・低価格な商品と、製造・販売も自社で行う独自スタイルでカジュアルファッションの世界を変えたユニクロが、インターネット通販の世界も変えようとしている。
|
||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||
ITmediaはアイティメディア株式会社の登録商標です。 |