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第14回 動物園とズームとピントの関係今日から始めるデジカメ撮影術(1/2 ページ)

» 2005年01月27日 10時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 動物園へ行くなら大望遠ズームデジカメが楽しい。大望遠ならではの動物のアップを撮れる。肉眼ではよくわからないディテールまで撮れるとまた別の楽しさが出てくるものだ。今回用意したのは手ぶれ補正機能がついた「DiMAGE Z3」だが、晴れた日の動物園なら手ぶれ補正機能はなくてもまあ大丈夫。

 もう1台、典型的な3倍ズームコンパクトということで「IXY DIGITAL 40」も用意してみた。

 動物園にはいろんな動物がいるけれども、今回は猿とペンギンが中心である。

猿山編

 動物園といえば猿山。猿山は当然ながら猿が飛び出さないよう大きな堀に囲まれているので、猿は意外に遠くにいる。こういうときこそ大望遠ズームの出番。普通に撮ると遠くに小さく撮ることしかできないが、12倍ズームならここまで寄れる。

ズームアップ

 とにかくタイミングを見計らってたくさん撮るのが吉。うまくすればこんな、子供をお腹にぶら下げて岩山を駆け下りる母猿、なんてカットも撮れるのだ。

こんな面白いカットも

 ちなみにDiMAGE Z3は基本感度がISO50だけれども、ちょっとシャッタースピードを上げたかったので(何しろ猿はよく動き回るから)、ISO100にセットしてある。もう1つは超望遠デジカメはオートホワイトバランスがずれやすいので、晴天に固定。そのくらいだ。

 今度は人物と背景の動物を一緒に撮る。実はこれ、簡単そうで難しい。

 まずは広角側で撮ってみよう。

ちょっと臨場感がない

 広角って遠近感が誇張されるので、猿山がすごく遠くに見えちゃう。

 じゃあ望遠にしてみよう。望遠にすると遠近感がなくなり、遠くのものも大きく写る(「圧縮効果」と呼ばれている)。これを利用すれば、多少離れたところにいる動物も近くにいるように撮れるのだ。臨場感が全然違う。

 だがしかし。

彼女にピントが合ったけど、猿が大きくボケてしまった
猿にピントが合うと彼女がボケちゃって台無し

 望遠になればなるほど「ピントが合う範囲が狭くなる」(被写界深度が狭くなる、という)のだ。これは覚えておくといい。だから望遠ほどピンボケが置きやすいし(カメラがピントを合わせる対象を間違えちゃうこともある)、逆に背景をボカしたシャレた写真も撮りやすいのである。

 もし絞り優先AE機能があるなら、絞り値を大きくしてみるとちょっと状況が変わる。

絞り値をF8にして撮影。背景の猿もくっきりしてきた

 今回は極端に差が出る12倍ズームの広角端と望遠端で比べてみたけれども、背景の動物と手前の人物の大きさの関係を見ながらズームを調整し、望遠にしすぎない程度のズームで撮るのがいい。もちろんズーム位置を変更する度にカメラマンは前後に移動して人物が小さくなりすぎたりアップになりすぎないよう注意すること。凝った写真を撮ろうと思ったら、撮る人が動き回るのが基本だ。

ペンギン編

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