ソニーBMGとEMIは米国内で、各種ディスクにコピーできる回数を3回までに制限する技術を組み込んだCDの出荷を開始した。ソニーから回避策を入手しない限り、このCDからApple iPodに楽曲を移すことはできない。
コピー防止CDは米国でリリースされたばかりでアーティストも限られているが、英国などほかの国でも近く実験が始まると噂されている。
ソニーBMGのコピー防止CDは、First 4 InternetのXCP2(extended copy protection)技術が組み込まれている。コンシューマー向けにXCP2で保護されたCDを発売するのは大手レーベルでは同社が初めてだが、ソニーBMGは既に一部CDにSunnCommのコピー防止技術MediaMaxを採用して出荷している。
XCP2のコピー防止CDをWindows PCに挿入すると、このディスク独自の音楽再生ソフトが立ち上がり、コピーは3回までしか許されないとの警告が表示される。
コピーはソニーBMGの音楽再生ソフト内部で行うか、このソフトを使って自分の音楽ライブラリにファイルをリッピングすることもできる。
ただ、このコピー防止機能は鉄壁ではない。CDをロードするPC各1台ごとに3回ずつコピーが可能。Windows Media Playerライブラリにリッピングしたトラックからは、さらにCD 3枚のコピーが作成できる。
Windows Media Playerを使ってCDを焼き付けてしまえばトラックの保護は機能しなくなり、この音楽CDをiTunesなど別のメディア再生ソフトにアップロードすることができる。そしてトラックをアップロードしてしまえば、好きなだけ焼き付けることが可能だ。
コンシューマーにとって問題となりそうなのは、このコピー防止付きCDではPCから楽曲をApple iPodに移せないことだ。これはAppleが自社のデジタル権利管理技術FairPlayのライセンス提供を拒んでいるため、他社がこれを組み込めないことが原因。ただ、ソニーBMGに問い合わせれば、回避策が電子メールで送られてくる。
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