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「iPad……」なの?──謎のAndroid端末「EKEN M001」ぷちレビュー1万円台の“オトナの玩具”(2/3 ページ)

» 2010年07月14日 11時00分 公開
[布施繁樹(K-MAX),ITmedia]
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タッチパネル付きの800×480ドット表示対応7型ワイド液晶ディスプレイを搭載

 搭載するOSは「Android OS 1.6」だ。最近主流になりつつあるAndroid OS 2.1やAndroid OS 2.2に比べるとやや見劣りするが、まだまだ現役のOSだろう。CPUはARMベースの600MHzとあり、中を見ると「(VIA)WM8505」と刻印されたCPUがあった(こちらは、どうやら製造メーカーサイトスペックの600MHzではなく、300MHzというウワサがあるがどうなんだろうか)。通信機能には、IEEE802.11b/g準拠の無線LANが備わる(3Gなどのデータ通信機能は備えない)。

 ディスプレイは800×480ドット表示に対応する7型ワイドだ。iPadやiPhoneなどの静電式タッチパネルと違い、こちらは感圧式タッチセンサーを搭載する。指(というか爪)以外にスタイラスペンなどで操作が可能だ。液晶パネルは800×480ドットの解像度を持つが、表示する画面によって美しい段々階調のグラデーションがくっきり視認でき、かつ微妙に表示が淡めというかブレ気味なので、徹夜して疲れた目で画面を見ているような錯覚が得られる。

photophoto 初期状態は中国語UIだったが、英語や日本語UIにも切り替えられる。モーションセンサーも備え、横向きで構えると(10秒ほどじっくり待ってから)画面もきちんと切り替わる。裏面にはWi-Fi認証済みで、FCCやRoHS指令、CEマークに適合、さらに「Designed and Made in China」と記載されている
photophotophoto 底面に3.5ミリのステレオミニジャック、マイク、DC入力(9ボルト)、外部接続コネクタ(Dockコネクタと同形状)、SDHC対応SDメモリーカードスロットがある
photophotophoto 内部はかなりシンプルな構成。左3分の1を占めるのはバッテリーで、その隣に無線LANモジュール。CPUは「WM8505」と刻印されている。CPUが載っているカードは200ピンのSO-DIMMとほぼ同サイズ(切り欠きの位置は少し違うが)
photo キット一式。(評価機の)ACアダプタは海外仕様のCタイププラグ→Aタイプ変換アダプタで使う仕様だった

 キットには、英語と中国語表記の簡易マニュアルとACアダプタ、そしてUSB接続コネクタ(Dockコネクタと形状が一緒)が入っている。

 ディスプレイの下部には、これもiPhoneなどを連想させる円形のハードウェアキーを配置する。一見カーソルキー+決定キーの構成のようだが、カーソル操作などの機能は設けられていない。カーソルキーの上でメニュー、左右でボリューム、下はHOME(に戻る)キー、中央のボタンは“戻る”キーに相当する機能が割り当てられている、とキーの刻印で理解できる。ただ、なぜか上記がうまく動作せず、どこを押しても“戻る”の機能が動くのだ。うん、こちらもiPadやiPhoneを意識したのではないかな、きっと。

 ──そんなはずはない。キーを強く押しすぎると、すべて“戻る“の機能で反応してしまうことが分かった。表面の樹脂製ボタンのパーツと内部キースイッチの精度が(ずれているなどで)少し甘いためと思われ、本来のキーの機能を利用する場合は微妙な力加減が求められる。もちろん個体差だろう。

 このカーソルキーの横には電源キーがある。単押しで画面ロック、“少し”長押しで電源管理メニュー、長押しで電源がオフになる。

 ボディの底面には各種コネクタやスロットを用意する。左から、3.5ミリのステレオミニジャック、DC入力(9ボルト)、外部接続コネクタ(Dockコネクタと同形状。USB充電はできなかった)、SDメモリーカードスロット(SDHC対応)となっており、ステレオミニジャックと電源コネクタの間にマイクを内蔵する。こちらは、Skypeなどを利用するためと思われる。SDメモリーカードは最大32GバイトまでのSDHCに対応するようだ。手持ちの8GバイトSDHCはしっかり認識した。

 情報表示インジケータは、無線LAN接続中と電源オンで赤く光り、充電中は充電LEDが青く光る。充電しながら使うとそれぞれの色が混ざり、なんだか紫っぽい色になってしまうのはご愛敬だ。

 内蔵バッテリーは、少したよりない。ばっちり100%充電した状態でも、いろいろいじっていたら1時間ほどでバッテリー残量警告が表示された。ただ、次の日に同様に使うと、今度は2時間以上も持った。まぁ……少し不安定だが、よくある使い方で1.5時間〜2時間ほどいうことにしておこう。いずれにせよ、モバイルデバイスとしては少々心もとない。余談だが、充電中は本体の裏面がかなり熱くなる。充電しながら家で使う──にも少し割り切りが必要だ。

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