かつてのワープロ専用機に似た、テキスト入力に特化したマシン「ポメラ」の最新モデル「DM200」が登場した。
ポメラと言えば、インターネットへの接続などテキスト入力の阻害要因となりうる機能を排除したキーボード搭載マシンであり、先代モデルが搭載していたQRコード変換機能を除けば、外部とデータをやりとりするには基本的にメモリカードを経由するしか方法がないという、割り切った設計が大きな特徴だった。
今回の新製品は、従来モデルの大きな特徴だった本体を開くとすぐに起動する手軽さ、打ちやすいキーボードなどはそのままに、外部とデータをやりとりするための機能を新しく搭載したことが大きな目玉だ。まずはポメラに求められる携帯性やキーボードの打ちやすさをチェックしていこう。
本体はスタンダードなクラムシェル構造で、電子辞書を横に2台並べたかのような横長のボディーだ。本体サイズは263(幅)×120(奥行き)×18(高さ)mmとなっている。
キーボードありきの本体サイズということで、7型(1024×600ドット)のモノクロ液晶ディスプレイの左右には大きな余白がある。先代モデルではここにいくつかのファンクションキーを搭載していたが、DM200ではそれらがなくなり、外観はすっきりしている。
先代モデルはディスプレイが5.7型と小さく、それだけ左右の余白も多かったため、ファンクションキーがないとデザイン的にアンバランスだったが、DM200ではそのようなことはない。
持ち歩きを前提とした製品であるため、ボディーはかなりの剛性がある。従来モデルのような段差やロゴの突起もなく、地味ながら洗練されているイメージだ。
キーボードに折りたたみ構造を採用していた2世代前までのモデルは、入力時に本体がしなる問題があったが、DM200にそうした不安定さは一切ない。ノートPCのように熱を発さないのも隠れた利点と言える。
その反面、本体重量は約580gと、従来モデル(約440g)に比べてスマートフォン1台分に相当するだけの重量が増しているのは、大きなマイナスだ。
画面はグレア加工とされているが、手持ちのデバイスには必ず反射防止シートを貼る筆者から見ても、外光の反射はそれほど気にならない。事実、喫茶店など天井の蛍光灯が映り込みやすい環境でも問題なく使用できた。視野角は上下左右とも十分広く、デバイスの特性を考えると、左右の視野角はのぞき見防止のためにももっと狭くてよいと感じるほどだ。
ディスプレイはバックライトを搭載しているため、暗い場所でも作業できるのはメリットだ。明るさの調整は6段階のみで、実質的に使えるのは3択程度でしかないのだが、「F9」キーを使えばわざわざ設定を開かなくとも素早く切り替えられるので、操作性そのものは悪くない。照度センサーは搭載しないので、外光に合わせて自動的に調光されるといった機能はない。
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