「SoftEther 1.0」リリース Linux版仮想HUBも公開
初のメジャーバージョンとなる1.0では安定度が向上。Windows版と同等のLinux版仮想HUBソフトのテスト版も公開された。
登大遊氏は3月18日、仮想LAN構築システム「SoftEther」のVersion 1.0を公開した。Webサイトから無償でダウンロード可能だ。またLinux版仮想HUBソフトのテスト版も公開した。
初のメジャーバージョンとなる1.0では、仮想LANカード、仮想Hubの安定度が向上したほか、「接続マネージャー」が画面上に表示されなくなるなどの不具合が解消されている。直前のVersion 0.50ベータ3から新規に追加された機能はない。対応OSはWindows 2000/XP/Server 2003。
Linux版仮想HUBは、Windows版と機能的に完全に同等という。ただ「テスト段階のため、パフォーマンスや安定性などの性能についてはWindows版の品質に達していない」としており、Windows版と比べ動作速度が遅くなったり、CPU負荷が高くなる場合があるという。本格的な運用や高負荷での連続稼働などを行うと不具合が発生する可能性があるとしている。動作確認済みディストリビューションはRedHat 7.1/9.0、Vine Linux 2.6。
またOpenSSLに見つかった脆弱性についての影響も報告した。Version 1.0は同脆弱性の影響は受けないが、Version 0.50ベータ3以前のバージョンには同脆弱性を含むOpenSSLコードが含まれているため、DoS攻撃を受ける可能性がある。このため早期にVersion 1.0にアップデートするよう呼び掛けている。
関連記事
- 「SoftEther」が商用化へ 三菱マテがビジネス展開
三菱マテリアルは3月1日、登大遊氏が開発した仮想LAN構築システム「SoftEther」の商用版を8月に発売すると発表した。登氏は、従来通りフリーウェア版も開発・配布を継続する予定としている。 - 「SoftEtherを危険視するのはおかしいです」――19歳の開発者に聞く
19歳の学生が開発したフリーソフトが、いまネット上で大きな話題になっている。ソフトの名は、「SoftEther」。画期的なVPNソフトでありながら、一時公開中止になるなど波紋を呼んでいるこのソフトについて、開発者に聞いた。 - OpenSSLにDoS攻撃招く脆弱性
OpenSSLにサービス妨害(DoS)攻撃に悪用される恐れがある2件の脆弱性が発見された。修正後のバージョンがリリースされている。セキュリティ企業のSecuniaはこれらの深刻度を「中程度」と評価。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.