ソニーは4月9日、同社製HDD内蔵型DVDレコーダーで、コピーワンス信号が入った番組のHDD−DVD間の移動(ムーブ)に対応させる方針を明らかにした。これまで同社製レコーダーはムーブには対応していなかった。具体的な対応時期は未定で、「ニーズが高まったころ」としている。
これまでに発売されたソニー製HDD&DVDレコーダー「スゴ録」はCPRMには対応しているものの、ムーブは行えない(PSXはCPRMに非対応)。同社によると「発売時は地上デジタル放送がスタートしていなかったため、ニーズがなかった」と説明。加えて「レコーダーには地上デジタルチューナーを内蔵しておらず、録画するには外付けチューナーを接続せねばならない。そこまでして地上デジタル放送を録画しようというユーザーは少ないと判断した」という。
ムーブへの対応時期について同社は、「現在は未定で、ニーズを見ながら判断する」とし、具体的なスケジュールは明言を避けた。また「これまでムーブ非対応だったのはあくまで『ニーズがない』との判断から。将来的には対応させる予定だった。方針を転換したわけてはない」と強調している。
パイオニア、東芝、松下電器産業などのHDD&DVDレコーダーでは、現行機の多くがムーブに対応している(関連記事を参照)。
BS/地上デジタル放送では4月5日から、番組録画を1回に制限するコピーワンス放送が一斉にスタートした。著作権保護技術として採用されたCPRM信号は、番組に「録画不可」や「コピーワンス」の信号を付加して放送できる。
コピーワンスの場合、デジタルレコーダーで1回録画するとダビングは行えず、ムーブのみが可能となる。例えばHDDで録画した番組をDVDメディアにムーブした場合、HDDの録画データは消去される。
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4月5日、BSデジタル放送と地上デジタル放送の番組がすべてコピーワンスとなり、デジタルレコーダーとメディアが対応していなければ録画できないことになった。もともと、既存のハイブリッドレコーダーは、一部を除きハイビジョン録画はできないが、画質は別にしても“録れる”と“録れない”では大違い。そこで今回は、各社のレコーダー対応状況をまとめてみた。
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