Blu-ray陣営、新組織の概要を発表――「BDは三つの要素を兼ね備えた次世代DVDの最適解だ」
Blu-ray Disc Fonudersが新組織「Blu-ray Disc Association」の概要を発表、普及に向けた陣容を明らかにした。今後、参加企業を幅広く募っていくという。
Blu-ray Disc(BD)の開発および普及を促進する「Blu-ray Disc Fonuders」(BDF)は、「Blu-ray Disc Association」(BDA)と組織変更することを5月に発表しているが、その詳細が開催されたセミナーにて明らかにされた。
今回の組織変更に際して、BDA 準備事務局の森瀬真琴氏は「これまで2年間、精力的にBlu-ray Discの開発を進めた結果、対応製品が登場しつつある。今後はより活動の幅が広くなるため、BDAへ進化する必要があった」とBD製品の本格的な市場投入を前に、より組織的な対応の準備を進めることが目的であると述べた。
BDAはBoard of Directorsと呼ばれる最終決定権をもつ企業群を中心に、技術開発・研究を行う「Joint Technical Committee」(JTC)、互換性保持に関する作業を行う「Compliance Committee」(CC)、規格およびフォーマットに関するプロモーションを行う「Promotion Committee」(PC)から構成される。
JTCとPCについては、同種の作業を行うグループがBDFにも存在していたが、CCはBFAとなってから新設される部門。BD対応機器の互換性を保持するために、テスト仕様の策定やツールの作成、テストディスクの作成などを行う。外部検証機関との交渉などもその業務分野に含まれる。
次世代DVD規格としてはHD DVDも存在しており、先日行われた発表会ではマイクロソフトが支持を表明。ポニーキャニオンも2005年にはHD DVDのパッケージソフトを発売する予定を明らかにしている。
ソニー 業務執行役員常務の西谷清氏はBDのメリットについて「HD DVDはまだ製品が出ていないが、BDは既に製品が発売されているし、将来的にはPC用ドライブも登場する。光ディスクの歴史を振り返ると“録画”“パッケージ”“PC”の3要素は欠かせないもの。この3要素を併せ持つ最適解となるように、BDの開発を進めている」と自信を見せる。
また、「二つの規格が存在すれば互換性の問題が発生するのは避けられないが、競争原理も働く。結果的にはユーザーの利益につながるのでは」とHD DVDとの競合を歓迎するコメントも。
BDFは10月4日にBDAとしてのキックオフミーティングを開催し、11月に初の会合を行う予定。
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