秋の展示会シーズン迫る――最新モデルのトピックを予想してみた:シリコンオーディオ販売ランキング(2004年9月6日〜2004年9月12日)
秋の大型展示会シーズンを控えてか、新製品のランクインもなく静かなランキング。一足先に、新モデルがどのようなトピックを持って登場するのか予想してみた。
順位 | 前回 | メーカ名 | 型番 | 発売年月日 | 標準価格 |
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1 | 1 | APPLE | IPOD MINI | 2004/7/24 | 26800 |
2 | 2 | APPLE | M9282J/A | 2004/7/21 | 31800 |
3 | 3 | RIO JAPAN | RIO SU10 128 | 2004/7/24 | オープン |
4 | 4 | IRIVER | IFP-890 | 2004/5/1 | オープン |
5 | 5 | APPLE | M9268J/A | 2004/7/21 | 42800 |
6 | 6 | ソニー | NW-HD1 | 2004/7/10 | オープン |
7 | 8 | 東芝 | MEG050 | 2004/7/1 | オープン |
8 | 12 | ソニー | NW-E75 | 2004/7/1 | オープン |
9 | 7 | RIO JAPAN | RIO SU35-256 | 2004/7/1 | オープン |
10 | 14 | IRIVER | IFP-880 | 2004/5/1 | オープン |
先週に引き続き、ランキングに大きな動きはない。1位から6位までは先週と変わらず、7位以下もランキング常連の機種が多少順位を入れ替えているだけ。A&Vフェスタ2004(9月22日〜9月25日)やCEATEC JAPAN(10月5日〜10月9日)といった大規模な展示会を控えているせいか、新製品の発表もない。
9月から10月にかけては前述のような大規模展示会の時期。こうした展示会では年末商戦に向けた製品が多数展示されるほか、コンセプトモデルも数多く出品される。コンセプトモデルから、近い将来、市販化されるであろう次世代製品の姿を探るのも、展示会の楽しみ方の一つだろう。個人的な見解で恐縮だが、今秋の展示会で発見できるかもしれないポータブルオーディオプレーヤーのトピックを予想してみたい。
まず予想できるのがHDDプレーヤーの小型化。これまでポータブルプレーヤーといえば1.8インチのHDDを利用した多かったが、1インチのHDDも潤沢に生産されるようになってきており、より小型化が進むと想像できる。
現在はアップル、リオ・ジャパン、クリエイティブメディアなどが1インチHDDを搭載した製品を投入しているが、それ以外の各社も小型化には力を入れており、小型化の波は止まりそうにない。部品レベルで言えば、0.85インチという500円玉ほどの大きさのHDDも東芝が開発に成功しており(参考記事1)、(参考記事2)、2005年には市場へ投入する計画であることから、今秋の展示会にはこの部品を利用したHDDプレーヤーの参考展示が行われるかもしれない。
もう一つトレンドになりそうなのが液晶画面のカラー化だ。発売が開始されたRio Su70は96×96ピクセルのバックライト付きCSTNカラー液晶を搭載しており、モノクロ液晶に慣れた目で見てみるとカラー液晶はとても鮮やかに感じる(モノクロ液晶の携帯電話を、カラー液晶搭載機に買い換えたときの感覚といえば近いだろうか?)。
カラー液晶を活用できるアプリケーション(使い方)の提案はこれからの課題だが、モノクロ液晶機が大半を占める現状においては、カラー液晶の搭載は他社との差別化という点で大きなアピールポイントになることが予想される。
ハードウェア面では、これらに加えて省電力化(バッテリーの長時間駆動)も進むと思われるが、これは正常進化の範囲内だろう。ソニーのNW-DH1やクリエイティブメディアのZen Touch、リオ・ジャパンのRio Carbonなどは20時間以上の連続駆動時間を実現しているが、ポータブルMDプレーヤーの世界では100時間以上の連続再生が可能なものも少なくない。今後も改良が進む分野のはずだ。
ハードウェアと直接関係しないが、大きなポイントになりそうなのが、音楽配信サービスとの連携だ。ポータブルオーディオプレーヤーは現在、CDからリッピングした音楽を楽しむことがメインとなっているが、米国におけるiTunes Music Storeのヒットを日本の関係者が傍観しているとは考えにくい。
iPodを除く多くのプレーヤーがWindows DRMに対応し、音楽配信サービスに対応しているが、現在はPC本体を買い換えるとライセンスが失効してしまうなどの問題点がある。しかし、こうした問題点を解決できる最新版が既に発表されており、関係各社が対応を進めている状態だ。
このWindows DRM最新版を利用することによって、PCレスで音楽ダウンロードを行ったり、販売のみならずレンタルの形態で楽曲を提供するといった事も可能になり、これまでにないサービスの提供が考えられる。
ITmdiaでは、A&Vフェスタ2004やCEATEC JAPANの様子を随時お伝えしていく予定。最新のポータブルプレーヤーや音楽配信サービスに関する話題も積極的に配信していくので注目してほしい。
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