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自然なシアター重低音を3万円台で――オンキヨー「BASE-V10X」レビュー:5.1chサラウンドシステム特集(3/3 ページ)

サブウーファーの存在感が際立つオンキヨーの5.1chサラウンドシステム「BASE-V10X」。システムや音質面でもサブウーファーユニットが中心になっており、3万円台とは思えないダイナミックかつ自然な重低音を提供してくれる。

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 一方、ドルビーデジタル/DTS/AACのデジタルサラウンド信号に関しては、ダイレクト再生か、ステレオへのダウンミックスのみとなる。また、バーチャルスピーカーや、ヘッドホンでの疑似サラウンド機能は搭載していない。前者はともかく、後者は深夜などに使いたいという人もいるだろうから、やや残念に思われるかもしれない。

 再生される音は、これまで紹介した製品の中で最もよかったデノン「DHT-M330」と同レベルか、それ以上と感じた。特に低音が自然であり、なおかつ、存在感をしっかりと持っている点がよい。これは普段、同社のスーパーウーファー「SL-10」を愛用しているせいもあり、単に好みに合ったかもしれないが(ただし、製品の流れとしてはまったくつながりはない)。

 また、1つひとつの音がより明瞭に聞き分けられるという印象も受けた。ただ、強いて難点を探すと、若干音が軽めというか、中音域の密度が少ない気はする。また、距離を正しく測定しても、標準の設定ではサラウンドの音量がやや大きいのではなかろうか(設置環境にもよるので、いずれにせよ、自分の耳で調整すべきではあるが)。

 発売時期が今年3月と少し前のせいか、機能面ではやや劣る感はあるものの、こうした製品で重要な柱となるといえる再生音に関しては、今回の「BASE-V10X」はかなり高いレベルを有している。また、DVDオーディオ/スーパーオーディオCDプレーヤーとの組み合わせを考えている人にも最適だ。

 ただ、機能面は基本的に同じだが、2ウェイのサテライトスピーカー、3ウェイのセンタースピーカー、および、ワンランク上のサブウーファーを採用した姉妹製品「BASE-V20X」(10月発売)もリリースされた。さらに上の音質が期待されるうえ、実売価格は6万円程度。今回紹介した製品の中で「BASE-V10X」を選択するのは、音質重視のユーザーだろうから、購入する際には「BASE-V20X」も含めて検討すべきかもしれない。

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