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「NIRO」に込められた中道流“シアターサウンド”:劇場がある暮らし――Theater Style(6/6 ページ)
サラウンドシステム導入の障壁となる“設置”。「NIRO」シリーズで、その敷居を下げる提案をしているのがniro1.com(ニロウワン・ドット・コム)だ。社長の中道仁郎氏に、同社のホームシアター製品への取り組みを聞いた。
ITmedia: ステレオ再生では、横に向いたスピーカー2本のみが鳴るので、聴く側は意味もなく多少不安に感じます。
中道氏: たしかに、そっぽを向いていますからね(笑)。これも実験してみた結果得られたデータをもとにしていますが、横向きにしても大部分の音はきっちり到達してくるんです。ただ、高音域成分は高い指向性で進むので、リスニングポイントでは失われたように聴こえるのも事実。そのため、高音域に関しては補正をかけています。
ただし、電子的な処理でも可能ですが、音質を重視して、NIROではスピーカーユニット自体をそれを補うような特性にしてあります。この結果、スピーカーを横向きに取り付けられ、1ユニットに集中していても音の広がりを実現できたわけです。
ITmedia: 理論ももちろん大事だけど、実際の結果が最も重要という考え方でしょうか。
中道氏: へそまがりなんで、絶対人がしてはいけないってことも試みますね。すると、そこにだいたい答えがあるものなんです。過去の理論も大切ですが、現状否定から入らないとブレイクスルーはできないので。今後も、ユーザーの要求さえあれば、人が無理だと一蹴するような製品構成にも挑戦していきますよ。また、現在のNIROシリーズでも設置環境にはあまり左右されませんが、さらに“どんな環境でもまったく問題なく”サラウンド音響が得られる製品を考えたいですね。
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