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高い完成度に“ワイド撮影”の新提案――ソニー「DCR-HC90」レビュー:ビデオカメラ特集(3/3 ページ)

強力ラインアップを誇るハンディカムシリーズの中でも、完成度の高さで目を引く「DCR-HC90」。ワイド撮影に最適化された装備など、新しい試みと意気込みも感じさせてくれる“成熟DVカメラ”の実力は?

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 撮影/再生モードともに、画面右下には常に「P.メニュー」(パーソナルメニュー)というボタンが表示され、これを押すと、よく使う設定・機能へのショートカットボタンが呼び出せる(自分で登録することも可能)。この中にある「メニュー」ボタンを押せば、カメラ設定、メモリー設定、基本設定などがまとめられたメニューへ移動できる。

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撮影時の画面。右下のP.メニューに指で触れれば、“パーソナルメニュー”というメインメニューを呼び出せる
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パーソナルメニューにはあらかじめよく使う項目がボタンとして登録されているが、自分で項目を追加・削除してカスタマイズ可能。メニューを押すと、設定メニューへ移動する
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設定メニューでは、左のカメラアイコンは3Dアニメーション、設定一覧も回転させて呼び出すなど、凝ったつくり。一見、カメラ設定、基本設定などに分類された階層構造のようだが、回転していけばすべての設定はつながっているので使いやすい。左のアイコンは単なる頭出しというわけだ

 タッチパネルの恩恵はメニュー操作にとどまらない。撮影時には、スポット測光、スポットフォーカスを利用する際に、フレーム内の測光/フォーカスしたい部分を指で押して指定できるし、再生時にズームした場合には、カーソルでスクロールさせなくても、中央へ持ってきたい位置を指定してやればいい。画面上のアイコンを説明してくれる表示ガイドや、撮影をフルオートにして画面表示も簡略化してくれるシンプルボタンもある。

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スポット測光、スポットフォーカスでは、画面上で測光やフォーカスしたい部分に指で触れればよい
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テープ再生時の制御ボタンもタッチパネル画面上に表示される

 逆に、タッチパネル方式の弱点としては、ファインダーを使用した撮影スタイル時にはタッチパネルは使えず、設定変更などが不可能なことだが、さして問題にはならないだろう。最低限の配慮として、逆光補正とフラッシュ切換ボタンは独立させているのだし。

 また、ファインダーは固定されており、角度調整はもちろん、引き出すこともできないので、もともと使い勝手には欠ける。では、ファインダーの液晶もおざなりなものかというと、これが意外と見やすい品質だったりするのだが……。

 実は次回のレビューで紹介するのは、同じソニーのDVDハンディカム「DCR-DVD403」。本体デザインや記録メディアは異なるものの、CCDやワイド液晶など、仕様上は非常に似通っている。

 今回のDCR-HC90を実際に試用する前は「これからはDVDハンディカムでいいんじゃないの」と思っていたのだが、なんのなんの、DVというメディアの成熟、本体の小型化など、さまざまな点でDCR-HC90の完成度は高く、製品として非常に魅力的だ。「DVカメラにはもう飽きたよ」などとは言わせない、さまざまな新しい試みと意気込みを感じさせてくれるDVカメラである。

最大ズーム(光学10倍)+手ぶれ補正オンのビデオ撮影サンプル画像

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手ブレ補正は新アクティブイメージエリア方式。2つのジャイロセンサーが傾きを感知し、画像を電子的に補正するタイプだが、特に画質が劣化している印象は受けない

屋外で静止画撮影を行ったサンプル画像

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カードへの静止画撮影時の解像度は、2016×1512、1600×1200、640×480、画質はファイン、スタンダードから選択可能。この画像は2016×1512/ファイン。また、ワイド画面も選べ、その場合は2016×1134または640×360となる。やや青みに寄った印象だが、特に強調されている感じではない。100%表示でも、輪郭を含め、粗さがほとんど見受けられないのは見事

フラッシュ、ナイトショット(赤外線)を使用して静止画撮影を行ったサンプル画像

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日光下での撮影
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内蔵フラッシュを利用した撮影
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ナイトショットモードでの撮影
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