家族に嬉しい新「楽レコ」登場――番組追跡やスポーツ延長も(2/2 ページ)
三菱電機は、DVDレコーダー「楽レコ」シリーズを発表した。従来モデルの特徴であった1.5秒のクイック録画スタートを継承しつつ、番組追跡録画やスポーツ延長対応などを追加。家族で1台のレコーダーを使うのに適した仕様になっている。
ユーザーそれぞれが番組を検索できるのは、録画済み番組に対しても同じだ。新しいライブラリ機能「番組名鑑」では、分かりやすいアイコン表示とタブ構造により、誰が録画した番組か一目でわかるようになっている。
アイコンは20種類が用意されており、タブは最大7つまで設定できる。録画予約時もしくは録画後にアイコンを設定すると、各タブの下に自動的に移動。さらに連続ドラマなどを毎週録画している場合は、“録画タイトル名順”でソートすると、フォルダを自動的に作り、一括管理してくれる。
ただし、フォルダの中身は、いわば同じタイトルの番組インデックスを作ったようなもの。フォルダに入っているように見えても録画ファイルの場所が変わるわけではないため、時系列や未視聴番組の一覧などでソートし直した場合は、フォルダに入ったはずの番組も個々に表示される。既存のフォルダ機能に慣れた人は違和感を憶えるかもしれないが、多くの番組を管理する場合には便利な機能だろう。
Diamond more impressive
「DVR-HG865/765」に採用された「Dimossiveモジュール」は、三菱が「ワンランク上の画質を実現するために新開発した」映像処理専用モジュールのこと。Dimossiveは、“Diamond more impressive”の略だ。
モジュールに含まれるのは、ゴーストリダクション付きのチューナー、デジタル3次元Y/C分離回路、VBRアルゴリズム、プログレッシブ回路、そして14bit/108MHzのDACなど多岐にわたる。「映像の入り口から出口まで、高画質のまま維持することで、大画面テレビにも最適な画質を実現した」(同社)という。
そのほか、新製品の主な仕様は下記の通り。
製品名 | DVR-HG865 | DVR-HG765 | DVR-HE760 | DVR-HE660 |
---|---|---|---|---|
HDD容量 | 400Gバイト | 250Gバイト☆2☆ | 160Gバイト | |
録画可能DVDメディア | DVD-R/-RW☆4☆ | |||
チューナー | 地上アナログ(GRT)、BSアナログ☆2☆ | 地上アナログ☆2☆ | ||
Dimossiveモジュール | ○☆2☆ | ー☆2☆ | ||
手間なしダビング | ○☆2☆ | ー☆2☆ | ||
入力 | S端子/コンポジット×3系統☆4☆ | |||
DV端子 | ○☆2☆ | ー☆2☆ | ||
出力 | D端子(D2)×1系統、S端子/コンポジット×2系統、光デジタル音声☆4☆ | |||
本体サイズ | 425(幅)×340(奥行き)×72(高さ)ミリ☆4☆ | |||
重量 | 約5.5キロ☆2☆ | 約5.4キロ | 約5.3キロ | |
実売予想価格 | 11万円前後 | 9万円前後 | 7万5000円前後 | 6万円前後 |
三菱電機は、2004年のアテネオリンピック需要を見込んで新規参入したメーカーの一社だ。しかし、特徴的なハードウェアと低コスト化により、新規メーカーの中でも確かな存在感を示した。「3月期の結果はまだ出ていないが、DVDレコーダー全体の出荷台数は100万台となる見込みだ。市場全体で730万台程度のため、シェアは13%程度になると思われる」(同社)。
2005年度は一般ユーザーにフォーカスし、とくに“某ドラマ”のおかげで急拡大している主婦層を中心に訴求を図る方針だという。「2003年までの購入者はAVマニア層、昨年は初期のVTR買い換え層が中心になったが、市場普及率はまだまだ低い。今年は本格的にVTR買い換え層が購入者の中心となり、最大のターゲットだ。市場全体では820万台の出荷が見込まれているが、このうち15〜20%のシェアを握っていきたい」。
なお、同社リビングデジタルメディア事業本部長の大草文夫氏によると、来年をメドにBlu-rayレコーダーを展開する方針だという。「2006年には、地上デジタル放送の全国展開に伴い、ハイビジョン放送が本格普及を始める。それに向けて(Blu-ray製品を)出していきたい」(大草氏)。
関連記事
- 三菱、最大64倍速ダビングに対応した新「楽レコ」
三菱電機は10月4日、HDD&DVDレコーダー「楽レコ」シリーズの新製品2機種を追加した。新たに最大64倍速ダビングへ対応したほか、EPG周りの機能をアップデート。 - 高速起動&クイックレスポンスで“ファンタス”の再来なるか? 「楽レコ」を試す
三菱電機のDVDレコーダー本格参入第一弾となる「楽レコ」が登場した。電源ONから録画まで最短1.5秒のクイックレスポンスにくわえ、地上波EPG、大容量HDD、高速ダビングなどトレンドもしっかりおさえている。今回はトップモデル「DVR-HE700」を見ていこう - 三菱「楽レコ」好調、「シェア10%超えた」
DVDレコーダー「楽レコ」が、オリンピック特需に乗って好調に売れているという。「D900i」など携帯電話は低迷気味だ。 - 三菱がDVDレコーダー市場に再参入、「楽レコ」5機種を発表
三菱電機は3月10日、HDD/DVDレコーダー「楽レコ」シリーズ5機種を発表した。一度はDVDレコーダー市場から撤退した同社だが、需要の期待できるアテネオリンピック前に、フルラインアップを揃えて再度挑戦する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.