中国製デジカメ「愛国者V815」を使ってみた:レビュー(2/5 ページ)
上海の電脳街で中国製のデジカメ「愛国者V815」を購入した。日本製品優勢の中国デジカメ市場において、「打倒、日本製デジカメ」をうたう気合の入ったモデルである。さて、その実力はいかほどなのだろうか?
日本のデジカメと比べ遜色ないデザインと機能
外装は、ボディのほぼすべてがアルミとマグネシウムの合金製で、前面にはヘアライン処理が施されている。本体重量は140グラム、使用時重量は202グラムと軽く、手のひらにすっぽり収まるほど小さい。
レンズは35ミリフィルム換算で35-108ミリの焦点距離を持つ光学3倍ズームを搭載。ボディの奥行きは26ミリと、単3形電池対応の光学3倍ズーム機としては比較的薄く、レンズ収納時はほぼフラットな形状になるので、胸ポケットに収まるほどの携帯性がある。
ボディを一見すると、エプソン「L-500V」やソニー「Cyber-shot DSC-W1」を連想するかもしれない。だが、見比べてみるとデザインはまったく異なることが分る。中国では、外国製品をそっくりコピーしたようなデザインも見られるが、このV815については同社オリジナルのデザインだ。
上部のモードダイヤルを回すと、電源が入ってレンズがせり出し、約3.7秒で撮影スタンバイとなる。モードダイヤルでは、オート、P/A/S/M、連写、シーンモード、動画、録音、セットアップの7モードを選択でき、背面のボタン操作で再生モードに切り替えられる。
P/A/S/Mモードを選んだ場合は、メニュー画面からP(プログラムAE)、A(絞り優先AE)、S(シャッター優先AE)、M(マニュアル露出)の4モードを選択でき、絞りやシャッター速度、露出補正は背面十字キーでダイレクトに調整できる。
そのほかの撮影メニューには、解像度、マクロモード、セルフタイマー、ホワイトバランス、デジタルフィルター、ISO感度、測光、ヒストグラム表示などがあり、再生メニューには、削除、保護、回転、フレームの追加、トリミング、スライドショー、ボイスメモ、DPOF設定などがある。さらにセットアップメニューでは、音量、デジタルズーム、画像コピー、オートオフ、液晶輝度、言語、日付の写し込み、フォーマット、ファイル番号の連番などをそれぞれ設定できる。
シーンモードを選んだ場合には、スポーツ、景色、夜、人物、自画像、夜肖像画(夜景ポートレートのこと)、日没、浜辺、バックライト(逆光のこと)、秋、自然、空、パーティ、テキストの14シーンを選択でき、各シーンに応じて露出や発色に自動的に切り替わる。また動画モードでは、320×240ピクセル、30fpsのMPEG-4ムービーをカード容量まで記録できる。
このように設定できる機能に関しては、過不足のない内容だ。いや、非常に真面目に作ってあるといっていい。例えば、絞りが2段しかないとはいえ、ちゃんとマニュアル露出に対応したり、リアルタイムのヒストグラム表示ができるなど、中級以上のユーザーにも配慮されている。
一方で、白黒/セピア/赤/ピンク/紫/青/緑/黄/ソラリゼーション/ネガの10タイプを選べるデジタルフィルター機能や、撮影画像にイラストの枠を加えるフレーム機能など、楽しめる付加機能も備えている。
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