東芝、“beautiful face”「LZ150」シリーズをDLNA対応へ
東芝は、同社のデジタルハイビジョンTV“beautiful face”「LZ150」シリーズのDLNAガイドライン対応アップグレードを6月に実施する。これにより、パソコンやDVDレコーダーに蓄積したメディアをイーサネット経由で再生できるようになる。
東芝は、同社のデジタルハイビジョンTV“beautiful face”「LZ150」シリーズをDLNAガイドラインに対応させる無償アップグレードを6月に実施する。これにより、パソコンやDVDレコーダーに蓄積したメディアをイーサネット経由で再生できるようになる。
DLNA(Digital Living Network Alliance)は、ホームネットワークを通じてパソコンやAV機器がコンテンツを相互に利用できるようするための標準規格だ。DLNAガイドラインには、機器の種類によって、サーバになる「デジタルメディアサーバー」とクライアントの「デジタルメディアプレーヤー」という2種類の規格があり、LZ150の場合は後者の機能を持つ。一方、サーバとなる製品には、松下電器産業のDVDレコーダー「DMR-E500H」やデジオンのパソコン用サーバソフト「DiXiM」などが挙げられる。
たとえば、松下「DMR-E500H」と「LZ150」シリーズをルータを介してイーサネットでつないでおけば、E500HのHDDに録画した番組を別の部屋にあるLZ150シリーズで視聴可能になる。ネットワーク伝送が可能になるコンテンツは、映像がVRフォーマットのMPEG-2、音声がリニアPCM、MP3、MPEG1レイヤー2の3種類となっている。
「サーバ側に“リアルタイムに受信している放送番組”を送出する機能があれば、それもLZ150で受信可能だ。チューナーやSTBは一つしかなくても、別の部屋で放送を楽しめることになる」(東芝デジタルメディアネットワーク社CTV事業部TV商品企画部の松本健治参事)。
ただし、DMR-E500Hで録画したデジタル放送のコピーワンス番組をLZ150で再生することはできない。というのも、最新の「DLNAガイドラインのVer.1.0」では、まだデジタル著作権保護技術が規定されていないため。松下は独自にデジタル著作権保護技術「DTCP-IP」をサポートし、DMR-E500H同士ならデジタル放送の伝送も可能になっているが、「DTCP-IPはDLNAガイドラインに盛り込む著作権技術の有力な候補の一つではあるが、正式採用されたわけではない」(松本氏)。
アップグレードの対象となるモデルは、32型と「32LZ150」と37型の「37LZ150」。BSデジタル/地上デジタル放送の放送波を使ってダウンロード、もしくはインターネットを介して東芝専用サーバからのダウンロードが選択できる。BSデジタル放送の場合は、10分以上放送を視聴したあとで、リモコンで電源を切っておくと、翌朝7時頃にはダウンロードが完了しているという具合だ(地デジの場合は5分以上視聴した後で、同様の操作を行う)。なお、デジタル放送を使ったダウンロードの詳細なスケジュールに関しては、「face」ホームページで告知する予定となっている。
一方、ブロードバンド接続環境のある家庭なら待つ必要はない。メニューから「設定メニュー」→「その他」→「ソフトウェアのダウンロード」→「サーバーからのダウンロード」と選択していき、画面の指示に従って操作していけばいい。
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