内蔵HDDで快適ザッピング――東芝「ちょっとタイム “face”」:レビュー(2/3 ページ)
東芝が5月中旬に発売する「ちょっとタイム“face”」は、HDDを内蔵するハイビジョン液晶テレビだ。ただし、単にHDDレコーダーとテレビを合わせたような製品とは違う。HDDをキャッシュとして扱い、視聴時の利便性を向上させる機能が盛り込まれている。
LH100シリーズは、地上アナログチューナー×2と、地上/BS/CS110/のデジタルチューナーを内蔵しており、テレビだけで裏番組録画が行える。しかもデジタルチューナーは、放送波が異なれば同時に使用可能だ。つまり、テレビ画面でBSデジタル放送を見ながら、HDDにCS110度の番組を録画することができる。BSとBSなど、放送波が同じチャンネルは不可だが、地上デジタルの場合はアナログを併用してもいいだろう。
地上アナログ | 地上デジタル | BSデジタル | CS110 | |
---|---|---|---|---|
地上アナログ | ○ | ○ | ○ | ○ |
地上デジタル | ○ | × | ○ | ○ |
BSデジタル | ○ | ○ | × | ○ |
CS110 | ○ | ○ | ○ | × |
録画予約の手順は、DVDレコーダーと変わらない。「番組表」もしくは「face net」ボタンでEPGを呼び出し、番組を選択するだけだ(Gコードなども使用可)。EPGは新聞の番組欄タイプで、ワイド画面のため一覧性も高い。DVDレコーダーの場合は、どんなテレビが接続されるかわからず、EPG画面の解像度を控えめにせざるをえないが、表示画面が決まっているテレビの場合は別だ。ハイビジョン解像度をフルに使い、見やすい番組表を表示してくれる。
とくに便利なのは、EPG画面でカラーボタンの「赤」を押すと、カレンダーのような画面に切り替わり、日付と時間帯を直接指定できる機能だ。数日後のゴールデンタイムを調べたいといった場合でも、素早く直感的に移動できるのが嬉しい。また、移動した後で現在の番組表に戻りたいときも「青」ボタン一発だ。この辺りの操作法は画面内に常に表示されているため、迷うこともない。
ジャンル検索やキーワード指定による番組検索にも対応している。録画モードはアナログの場合で「XP」「SP」「LP」「EP」の4モード、デジタル放送ではさらに「TS」(ストリーム録画)を加えた5モードを用意するなど、録画に関する限り、その機能はDVDレコーダーに見劣りしない。ストリーム録画の場合は、BSハイビジョン放送で約13時間、地上デジタル放送で約15時間の録画が可能だ。
ただし、録画した番組を保存しておきたいとなると話は別。LH100シリーズは、DVDドライブはもちろん、ムーブするためのi.Link端子なども持っていないため、基本的に「見たら消す」仕様になっている。内蔵HDDの位置付けは、“テレビのキャッシュ”。このためHDD残量が不足すると、ロックしていない番組は古いものから自動的に消去されてしまう。
ちょっと惜しいと感じたのは、リモコンのボタンを押してから再生や早送り/巻き戻しが始まるまでに半テンポほどの遅れがあること。MPEG録画した番組ではさほど感じないが、ストリーム録画では少し気になるレベルだった。
とにかく手間いらず――「ちょっとタイム」と「今すぐニュース」
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