レビュー
マクロレンズを使いこなす――キヤノン「EF-S60mm F2.8 マクロ USM」:レビュー:デジ一眼「2本目のレンズ」(2/6 ページ)
マクロレンズとは接写に強いレンズのこと。「“強い”ってどういう意味? 接写以外にも使えるの?」そんな疑問を持つ人もいるだろう。キヤノン「EF-S60mm F2.8 マクロ USM」を使いこなし、マクロレンズの魅力を探ってみた。
もうひとつ、マクロレンズで重要なのは「ワーキングディスタンス」だ。これはレンズの先端から、ピントが合う被写体までの距離のこと。撮像素子面から被写体までの距離を表す「最短撮影距離」とは異なるので注意したい。ちなみにコンパクトデジカメの場合は、スペックにある最短撮影距離とは、実際にはワーキングディスタンスを指すことが多い。
ワーキングディスタンスに余裕がないと、レンズ自体の影が被写体に写りやすいなど、なにかと不自由である。「EF-S60mm F2.8 マクロ USM」の等倍撮影時のワーキングディスタンスは90ミリと、このクラスのマクロレンズとしては最も長く、横から照明を当てる作業などもしやすい。
同じくキヤノンの「EF100mm F2.8 マクロ USM」では、等倍撮影時のワーキングディスタンスは149ミリとさらに長い。ただし、そのぶん焦点距離も長く、APS-Cサイズのデジタル一眼レフ機では、撮影画角が160ミリ相当になる。近くまで寄れない小さな昆虫などを撮る場合には、100ミリマクロのほうが向いているが、それ以外のケースでは60ミリマクロのほうが使いやすいだろう。
マクロレンズで花の撮影を楽しむ人は多いはず。小さな植物も大アップでとらえられ、肉眼では見えなかったものまで、はっきりと写る。以下の作例は、断りがない限りすべて「EF-S60mm F2.8 マクロ USM」を使用
マクロレンズならではのシャープな描写
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