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レビュー特集:ビジネスで使えるICレコーダー(1/2 ページ)

最近は、ポータブルオーディオプレーヤーや携帯電話でも録音機能を搭載しているため、それで十分という人も多いことだろう。しかし、音声録音に特化したICレコーダーは、音質や操作性などいくつもの点で、プレーヤーの“オマケ機能”とは明らかに違う。

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 半導体メモリに録音するICレコーダーは、従来のテープやMDレコーダーにはないメリットがいくつもある。たとえばテープと違い「頭出し」などの面倒な操作が不要。連続録音時間は長く、誤って以前の録音に上書きする心配もない。さらに録音したファイルは日付や時間をもとに判別でき、PCと連携してバックアップや書き起こし作業を効率良く行える……。

 しかし、いざ製品を選ぶとなると、なかなか難しいものだ。家電量販店のICレコーダー売り場でも、ビジネスマンやOLが店員に熱心に質問している姿が目につく。そこで今回の特集では、最近のトレンドでもある“PC連携”と“ステレオ録音”を前提として、各社の新製品を見てきた。

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汎用性で選ぶか?

 レビューでもたびたび触れたが、現在のICレコーダーは、録音するファイル形式によって大きく2つに分類できる。MP3/WMAといった汎用的なフォーマットを使うものと、専用フォーマットを使用しているものだ。

 たとえば三洋電機は、MP3フォーマットやPCへの直接接続といったフィーチャーで人気を集めている。MP3の良いところは、まずPC用のプレーヤーが普及していること。録音ファイルを他人に渡すとき、専用データ形式では再生できるとは限らないが、WAVに変換してもメールに添付するには大きすぎる。その点、MP3なら再生環境の心配はいらない。今回取り上げた「ICR-S250RM」は、可動式のUSBコネクタや録音時に台座になるUSB端子用キャップなど、細かい使い勝手も配慮されており、かなり“洗練”された印象だ。

 オリンパスイメージングの「V-20」は、三洋と同じ利便性を目指しながら、より新しいWMAを採用している。コーデックが新しいから圧縮効率の面で有利なのは当然だが、ICレコーダーの場合、それを“音質”と“録音時間の延長”の両方に使えるメリットがある。つまり、同じデータ量なら音質面で有利に、同じ音質なら録音時間が長くなるというわけだ。これまでの製品にないスタイリッシュな外観も手伝い、1万円台半ばという実売価格は“お買い得感”が高い。

 また、汎用フォーマットを採用した製品は、音楽を聴く場合にも便利だ。三洋とオリンパスの製品は、どちらもストレージクラスに対応しているため、音楽の転送も簡単。ドラッグ&ドロップで普段聞いている楽曲ファイルを転送するだけでいい。

 USBメモリと同じように、PCデータを入れて気軽に持ち歩くこともできる。専用フォーマットを使用する製品でも可能だが、いちいち専用ソフトを起動しなければならないのは少し面倒だ。ドラッグ&ドロップでファイルを出し入れできるのは、今のところ汎用フォーマットを採用した製品だけだ。

 逆に汎用フォーマットのデメリットを挙げるなら、やはり再生ソフトが充実していないことだろう。MP3ならフリーウェアやシェアウェアでカバーできる面もあるが、WMAの場合はまだ見あたらない。

専門性で選ぶか?

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

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