日立マクセルと三菱化学メディアは6月8日、HD DVD-Rディスクの量産試作に成功し、今後の量産化のめどをつけたと発表した。東芝などによるHD DVDレコーダーや記録型HD DVDドライブ搭載PCの市場投入に合わせ、来春にHD DVD-Rディスクを発売する計画だ。
HD DVD-Rは1回限りの記録が可能。容量は1層15Gバイト。
試作では、三菱化学メディアと林原生物化学研究所、、東芝の3社が共同開発した有機色素材料を採用した。従来の有機色素は青紫色レーザーに対する感度と再生耐用性などに課題があったが、新材料の実用耐性を確認できたという。
日立マクセルと三菱化学メディアは、現行のDVD-R製造ラインで新色素を使い、HD DVD-Rディスクの試験量産に成功した。
東芝は「今回の色素材料を使用することなどにより、現行DVD-R設備を有効に活用することが可能」としている。
関連記事
- 東芝・藤井氏に聞く――次世代DVD統一交渉“決裂”の背景(前編)
前回は次世代光ディスク統一交渉の一方の当事者であるソニー、西谷清常務にインタビューしたが、東芝の交渉代表となっていた東芝上席常務の藤井美英氏に話を聞いた。「まだ完全に決裂したわけではない」というが、両者の溝は予想外に深いようだ。 - 東芝・藤井氏に聞く――次世代DVD統一交渉“決裂”の理由(後編)
今回の次世代DVD統一交渉では、東芝はかなり積極的にアプローチしていた。しかし、4月下旬の新聞報道でやや態度が変化し、交渉最終週にはまるで180度方向を変えたがごとく、0.1ミリ統一から離れていったように見える。その背景にあったのは何か?
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.