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多機能を駆使できる低価格のデジ一眼――ニコン「D70s」レビュー(1/4 ページ)

今春発売したエントリー向けのデジタル一眼レフ機「D70s」を使ってみた。昨春発売の「D70」から、液晶の大型化やAF性能の強化を図ったマイナーチェンジモデルである。その性能はどうなのか、レポートしてみたい。

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 ニコン「D70s」は、昨年のベストセラー機「D70」をマイナーチェンジし、今年4月に発売したモデル。今ならボディのみで7万円台後半から手に入る、お買い得なデジタル一眼レフ機である。D70の発売当初の実売価格が約12万円だったことを考えると、わずか1年とちょっとで、ずいぶんと手軽になったものだ。

 といっても、ボディの作りや操作感にチープさはない。同じ価格帯の他のデジタル一眼レフ機に比べても、ワンランク上の印象さえ受ける。梨地処理を加えた樹脂外装には剛性感があり、やや大きなグリップによるホールド感はしっかりとしている。実際の価格はともかく、コンパクトデジカメよりは明らかに高級なボディを手にした瞬間には、「さあ、これから写真を撮るぞ」という意欲が沸いてくる。

 しかも、ニコンである。最近は“ニコン党”という言い方はあまり耳にしないが、ある年齢以上のカメラ好きに対しては、依然としてブランド力のあるメーカー名に違いない。製品のシリーズ名を付けずに、社名と型番だけでアピールできる。そんなデジカメはほかには少ない。

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ニコン「D70s」。精悍なフルブラックボディで、最近のニコン製デジタル一眼レフ機に共通したグリップ部の赤い三角がアクセントになっている
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レンズマウントはもちろん「ニコンFマウント」で、これまでに発売した豊富な交換レンズを使用できる。実撮影画角はレンズ表記の焦点距離の約1.5倍
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レンズキットに付属する標準ズーム「AF-S DXズームニッコールED18〜70mm F3.5〜4.5G(IF)」を付けた状態。ホールドバランスに優れる

グリップの前後にコマンドダイヤルを装備

 D70sのいちばんのライバルは、実売価格がさらに安い、同じくニコンの「D50」だろう。同社の人によると、どちらもエントリークラスの製品だが、D50は主にファミリーユーザーを、D70sは多少でも写真や撮影に興味を持つホビーユーザーをそれぞれターゲットにして作ったという。

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左がD70sで、右がD50。デザインはほとんど同じだが、D70sのほうが幅が7ミリ、高さが9ミリ、奥行きが2ミリそれぞれ大きく、本体重量は約60グラム重い
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標準ズーム「AF-S DXズームニッコールED18〜70mm F3.5〜4.5G(IF)」は、D50のレンズキットの標準ズームよりも、テレ側の焦点距離が長く、テレ側の開放F値が約半段明るい
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