松下、99万円のフルHD対応65V型プラズマテレビ
松下電器産業が、1920×1080ピクセルのフルハイビジョン(フルHD)表示に対応した65V型プラズマテレビ「TH-65PX500」を発表。実売は100万円を切る普及価格を実現。プラズマテレビでもいよいよデジタル放送をフルスペックで視聴できる環境が整った。
松下電器産業は8月25日、フルハイビジョン(フルHD)表示に対応した65V型プラズマテレビ「TH-65PX500」を発表した。「65V型のフルHDプラズマパネルは民生用プラズマテレビとして世界初の搭載」(同社)。11月1日から発売する。価格はオープンで市場想定価格は99万円前後になる見込み。
1920×1080ピクセルのフルHD表示に対応し、BS/地上デジタル放送などの高精細なデジタルハイビジョン放送(1080i)を視聴できる。地上/BS/110度CSデジタルチューナーとアナログチューナーをそれぞれ2基ずつ搭載した「デジタルダブルチューナー」を採用した。
新開発の画像処理エンジン「フルHD PEAKS(ピークス)」を搭載。リアルブラック駆動方式で、3000:1という高コントラスト比を実現。前面保護ガラスに「ディープブラックフィルター」を採用して、明るい環境下でも映り込みを抑えた奥行き感のある映像を再現できるという。
そのほか、3次元空間でカラーマネジメントを行う「ビビッドカラークリエーション」、1ドット単位のエンハンサ(輪郭補正)技術「サブピクセルコントローラー」、動画擬似輪郭ノイズを抑えてクリアな画像を実現する「モーションパターンノイズリダクション」、映像のディティールを忠実に再現する「インテリジェントエンハンサー」、演算処理を最大14ビット化することできめ細やかな階調表現を可能にした「14ビットノイズリダクション」など、同社独自のさまざまな高画質化技術を搭載している。
インタフェースは、HDMI端子を1系統装備したほか、iLink×2系統、D4端子×2系統、ビデオ入力×4系統、アナログRGB入力(D-sub15pin)×1系統、LAN端子など豊富な入出力端子を備えている。サイズは1754(幅)×99(奥行き)×985(高さ)ミリで重さは約89キロ(別売りスタンド使用時約114キロ)。
同社が昨年10月に発売した65V型「TH-65DX300」は、画面解像度が1366×768ピクセルでフルHDには対応してなく、価格も207万9000円だった。今回の新製品ではフルHD化とともに100万円を切る価格を実現。フルHD化が進む大画面テレビ市場で優位性をアピールしていく構えだ。
また同社は同日、普及価格を実現した新プラズマテレビ「PX50シリーズ」もラインアップした。50V型の「TH-50PX50」が実売58万円前後、42V型の「TH-42PX50」が実売44万円前後、37V型の「TH-37PX50」が実売34万円前後になる見込み。
「デジタル放送のスタートが大画面テレビ普及の最大の波になりつつあり、大きな津波のようになっている。そしてテレビの大画面化が加速している。2005年はデジタル放送受信機の世帯普及率が10%を超える見込み。ご存知のように世帯普及率が10%を超えると、一気に普及が加速する。2005年はエポックメイキングな年になる。今後は37V型以上が主流になっていくだろう。37V型以上の大画面はこれまでのブラウン管テレビには味わえなかった大画面の世界がある。そして37V型以上ではプラズマテレビが中心で、その中でも松下が高いシェアを獲得している。フルHDの65V型と普及価格のPX50シリーズで、大画面テレビ市場でプラズマを一気に普及させていきたい」(同社パナソニックマーケティング本部長の牛丸俊三氏)
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