あの屋外巡回監視ロボット「セコムロボットX」レンタル開始(2/2 ページ)
セコムが屋外巡回監視ロボット「セコムロボットX」の製品版を発表した。施設内を自動巡回し、侵入者がいたら人間の“早足”と同じ時速10キロで追跡、光や音で威嚇できる本格的なセキュリティロボットだ。レンタル料金は月額30万円。
通常の巡回監視では、セコムロボットXは路面に敷設した磁気ガイドラインを辿って移動する。カメラやセンサーが侵入者を検知すると、内蔵の無線LANを使って管制室に通知。ライトを赤く点滅させ、音声で威嚇する。侵入者が逃げたりした場合は、管制室からのリモートコントロールで“追跡”開始だ。
試作機が発表された時に話題になった発煙装置は、正式にオプション設定された。これは、爆音と同時に煙を大量に噴出させて侵入者を威嚇するというもの。このほか、火災検知用のセンサーや自動消火装置も搭載できる(オプション)。「発煙装置は、ホームセキュリティシステムでも既に使われており、人体に害はない。月額1000円弱で追加できる」という。
いわゆる“立哨”の機能もある。たとえば駐車場の入り口や施設の門にロボットを常駐させておき、来訪者や出入りする車をチェック。センサーで人間の進行方向を認識できるため、来訪者に対しては「いらっしゃいませ」、退出者には「お気を付けて、お帰りください」などと声をかける。あらかじめ設定しておけば、車のナンバーや入退者の画像をセンター側で撮影・記録しておくことも可能だ。
セコム開発センター長の森下秀生氏は、「近年、広大な敷地を持つ工場や学校、集合住宅などで不法侵入を監視するニーズが急速に高まっている。しかし、常駐警備員では多くの人員が必要になり、固定監視カメラでは監視しきれない部分も多い」と指摘する。「広い敷地内を俊敏に走行し、確実に監視できるロボットは、効率的で高い防犯効果を発揮できる。月額30万円という料金は、警備員を雇って24時間監視するよりも低コストだ。常駐セキュリティの新しい流れを作りたい」(同氏)。
関連記事
- 俊敏な動きと煙幕で不審者撃退――屋外対応「セコムロボットX」
「は、速いっ……」。セコムが開発した監視用ロボット「セコムロボットX」の最大の“売り”は、人間と同じように俊敏に動ける運動性能。多数のカメラで監視の目を光らせ、不審者発見時には光、音、そして煙幕によって撃退する威嚇機能も備える。動画は必見!
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.