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マイナス40度の世界で営まれる生命の神秘に驚嘆――「皇帝ペンギン」新作DVD情報

オスは卵を温め、メスは生まれてくる我が子のエサ探しの旅へ。極寒の地で行われる命がけの子育てに密着! 動物学者でもある監督が8880時間分もカメラを回し、凍傷にも負けず完成させた渾身のドキュメンタリー。

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皇帝ペンギン プレミアム・エディション

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 動物学者でもある監督のリュック・ジャケが南極に生きる皇帝ペンギンの生態をドラマティックにつづるドキュメンタリー。

 皇帝ペンギンは体長約120センチと、ペンギンの中で最も体が大きいという。彼らは南極に冬がくる3月になると、暖かくてエサが豊富にある海を離れる。隊列を組み、ずっと寒さの厳しい、そしてエサの取れない南へと移動。20日あまりの行進の末、氷原のオアシスにたどりつくと、彼らは結婚相手を選び求愛をする。5月、産卵で痩せたメスは、生まれてくる我が子のためにエサを求めて100キロ以上離れた海を目指す。残されたオスはマイナス40度の極寒の中、2カ月以上に渡って絶食し、立ったまま卵を守り続ける。やがて卵が孵化し、天敵からヒナを保護しながら、メスが戻ってくるまで更なる断食に耐え抜くのだった。

 世界各地の渡り鳥の姿を追った「WATARIDORI」、海中生物の神秘を捉えた「ディープ・ブルー」など、ここ最近フランス産の生物ドキュメンタリーが話題を集めているが、この「皇帝ペンギンは」はフランス国内で先の2作を上回る大ヒットを記録した作品だ。

 リュック・ジャケ監督は1年間も南極にとどまり、撮影に費やした時間は何と8880時間に及ぶという。その甲斐あって、求愛のダンスから約4カ月に渡って絶食して卵を温め続ける姿まで、貴重な映像ばかりだ。

 ナレーションに「アパートメント」「キング・イズ・アライヴ」のロマーヌ・ボーランジェ、「リディキュール」のシャルル・ベルリング、「ぼくはセザール10歳半 1m39cm」のジュール・シトリュックが参加、淡々としたトーンでペンギンの心の声を代弁している。日本語吹替版は「妖怪大戦争」の神木隆之介、「世界の中心で、愛をさけぶ」の大沢たかお、「解夏」の石田ひかりが担当。

 特典ディスクは困難を極めた撮影現場に密着したメイキング、南極の動物たちを追ったリュック・ジャケ監督のTVドキュメンタリー、ナレーションを担当したキャスト・インタビューなどを収録している。

 ぷっくりとした白いお腹と鮮やかに光る黒い背中、チャームポイントはクチバシと首にチョコッと入ったオレンジ色という皇帝ペンギンたちが、ほぼ一列縦隊で行進する姿の、可愛いらしいこと。見た目の愛らしさとは裏腹に、厳しい氷の世界で困難を耐え抜き、命がけで子育する彼らの強さ、生命の営みの神秘に圧倒されるだろう。

関連サイト:http://www.gaga.ne.jp/emperor-penguin/index2.html(公式サイト)

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