2005年、最も売れたAV製品は?:AV機器総合販売ランキング(特別編)(2/2 ページ)
2005年もさまざまなAV機器が登場した。iPod nanoに代表されるオーディオプレーヤーのほかにも、コンパクト&高性能なデジカメ、低価格化が一気に進んだ薄型テレビなど魅力的な製品が多かったが、最も売れた製品はなんだろうか? ジャンル別に調べてみた。
順位 | 製品名 | メーカー | 発売年月日 |
---|---|---|---|
1 | RDR-HX50 | ソニー | 2004/11/1 |
2 | DMR-EH50 | 松下電器産業 | 2005/4/1 |
3 | DV-RW190 | シャープ | 2004/9/15 |
4 | DMR-EH70V | 松下電器産業 | 2005/5/1 |
5 | RD-XV34 | 東芝 | 2005/3/1 |
6 | DV-HRW50 | シャープ | 2005/2/21 |
7 | RD-XS36 | 東芝 | 2004/11/1 |
8 | RDR-VH80 | ソニー | 2004/11/1 |
9 | DVR-S300 | 三菱電機 | 2004/6/21 |
10 | RDR-VH83 | ソニー | 2005/7/25 |
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1位となったソニーの「RDR-HX50」は2004年11月に販売が開始されたモデル。2004年の冬商戦で大きなヒットを飛ばした製品であり、その影響が2005年1月〜11月に集計されたこの年間ランキングにも反映されたと見ることができる。
昨年12月にBCN総研が発表した調査結果では、「冬のボーナスで買いたい電化製品」のトップは「DVD/HDDレコーダー」だったが、今年の調査ではトップが「液晶テレビ」に変わっている。普及が進んだ影響といえるが、スタンダートモデルといえる「RDR-HX50」や「DMR-EH50」が人気を博したのも、そんな背景があったからかもしれない。
1台目のDVD/HDDレコーダーとして選ばれることの多い、VHSビデオ一体型の人気も根強い。ランキング中ではシャープの「DV-RW190」「DV-HRW50」、松下電器産業の「DMR-EH70V」、東芝の「RD-XV34」、ソニーの「RDR-VH80」「RDR-VH83」、三菱電機の「DVR-S300」がVHSビデオ一体型だ。2006年には次世代DVD(Blu-ray Disc/HD DVD)対応の製品が多数登場することが想像されており、次世代DVD+DVD/HDDレコーダーという製品の伸びが予想される。
DVDプレーヤー――コンパクトな「ADS-200」が1位。VHS一体型も根強い人気
順位 | 製品名 | メーカー | 発売年月日 |
---|---|---|---|
1 | ADS-200 | セントレードM.E. | 2004/11/1 |
2 | SD-V400 | 東芝 | 2004/10/1 |
3 | DV-484 | パイオニア | 2005/5/1 |
4 | DJ-P230 | 三菱電機 | 2004/3/26 |
5 | DV-474 | パイオニア | 2004/5/1 |
6 | DVD-S39 | 松下電器産業 | 2005/3/1 |
7 | SD-270J | 東芝 | 2005/3/1 |
8 | MDP 3000 | メムテックジャパン | 2004/7/1 |
9 | SLV-D373P | ソニー | 2004/5/1 |
10 | SLV-D383P | ソニー | 2005/5/20 |
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機能面では大きな差が見られないためか、低価格なモデルが人気を集め、セントレード M.E.の「ADS-200」がトップに輝いた。ADS-200は実売価格が5000円程度であるほか、178(幅)×48(高さ)×48(高さ)ミリというコンパクトさが評価されたようだ。
そのほかの製品はラックのスペースを1つ使用するスタンダードな外見で、DVDビデオ鑑賞のほか、CPRMに対応し、著作権保護された地上デジタル放送やBSデジタル放送の番組が録画されたDVD-RWディスクの再生が可能なモデルもある(パイオニアのDV-484など)。
また、DVD/HDDレコーダーと同じく、VHSデッキ一体型製品の人気が高い。東芝の「SD-V400」、ソニーの「SLV-D373P」「SLV-D383P」がVHS一体型で、「普段はVHSで番組の録画再生、たまにレンタルでDVDを借りてくる」というスタイルのユーザーにはマッチしたようだ。
液晶テレビ――ファミリー向けの32V型が主流に
順位 | 製品名 | メーカー | 発売年月日 |
---|---|---|---|
1 | LC-32AD5 | シャープ | 2005/2/24 |
2 | LC-13S4 | シャープ | 2004/12/8 |
3 | KLV-14AP2 | ソニー | 2004/4/20 |
4 | LC-20S4 | シャープ | 2004/11/22 |
5 | 14LS20 | シャープ | 2004/5/1 |
6 | LC-15S4 | シャープ | 2004/12/8 |
7 | TH-32LX500 | 松下電器産業 | 2005/5/1 |
8 | LC-37AD5 | シャープ | 2005/2/24 |
9 | KDL-S32A10 | ソニー | 2005/2/22 |
10 | LC-32GD7 | シャープ | 2005/8/1 |
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シャープの32V型液晶テレビ「LC-32AD5」が年間販売台数トップ。低価格な13/14型のパーソナルモデルも人気だったが、LC-32AD5を始め、松下電器産業の「TH-32LX500」、ソニーの「KDL-S32A10」など、ファミリー向けの大型モデルも好調だった。
LC-32AD5の解像度は1366×768ピクセル(画面アスペクト比は16対9)。輝度は450カンデラ/平方メートルで、視野角は水平・垂直ともに170度。応答速度は12ミリ秒。室内の明るさに応じてバックライト輝度を自動的に調節する「明るさセンサー」も搭載する。1080i対応のフルHDモデルではないが、販売価格が20万円近くまで下がってきたこともあり、「手が届く大画面」として人気を呼んだ。
液晶テレビといえば、ソニーが発表した薄型テレビの新ブランド「BRAVIA」も注目だ。同社とサムスン電子が設立した合弁会社「S-LCD」が製造する液晶パネル「ソニーパネル」を搭載しており、広視野角/高速応答/高コントラスト比を実現している。10月1日より販売が開始された関係上、年間ランキングには登場していないが、注目のモデルであることに変わりはないだろう。
PDPテレビ/モニタ――メインは37V型。松下電器産業の強さが光る
順位 | 製品名 | メーカー | 発売年月日 |
---|---|---|---|
1 | TH-37PX500 | 松下電器産業 | 2005/5/1 |
2 | TH-42PX500 | 松下電器産業 | 2005/5/1 |
3 | TH-50PX500 | 松下電器産業 | 2005/5/1 |
4 | W42-P7000 | 日立製作所 | 2004/9/1 |
5 | W37-P7000 | 日立製作所 | 2004/9/15 |
6 | TH-37PX50 | 松下電器産業 | 2005/9/10 |
7 | TH-42PX300 | 松下電器産業 | 2004/6/1 |
8 | PDP-435HDL | パイオニア | 2004/6/1 |
9 | TH-37PX300 | 松下電器産業 | 2004/6/1 |
10 | W37P-H8000 | 日立製作所 | 2005/8/1 |
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ランキング10モデル中、松下電器産業の製品が6機種もランクインし、「映画見るならプラズマ」とアピールする同社の強さを見せつける結果となった。
トップとなった37V型の「TH-37PX500」は解像度1024×720ピクセルのプラズマパネルに、独自の映像処理回路「PEAKS」を組み合わせることで、映画の視聴に適した“画作り”を行っているのが特徴だ。平均価格は約30万円(ITmedia Shopping調べ)で、同クラス製品の中では比較的安価な点もヒットの要因と思われる。
松下電器産業の強さが目立つが、日立製作所も健闘している。いずれも発表は2004年9月のモデルだが、37V/42V型の3製品がランクインしており、安定した支持を得ていることをうかがわせる。
日立製作所は「1インチ5000円のHDプラズマで世界トップになる」という計画を発表しており、低価格化もさることながら、年2回のモデルチェンジを実施するなど積極的な事業展開で、松下電器産業を追い越したいという意向を示している。
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