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100ドルPCをGoogleが世界に広めたい──Google基調講演International CES 2006(1/2 ページ)

Googleが2006 International CESの2日めに行なった基調講演は多くの聴衆で埋まった。いまや情報検索サービスに限らず多様な情報サービスを提供する注目度No.1企業ということもあるが、「Google PC」の噂で駆けつけた来場者も多かったのでないだろか。

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 Googleの基調講演のスピーカーは共同創設者で製品部門担当社長のラリー・ペイジ氏。ペイジ氏は「自動化」されたラリー車でステージに登場した。


レーザーで路面の状態を探り、GPSでポジションを確認する「ロボットラリーカー」で登場したラリー・ペイジ氏

 「車が好きな人なら、きっと、みんなこんな車を望んでいるでしょう?」といいながら、ラリー氏はGoogleが提供する「Google Earth」とカーナビゲーションを組み合わせたモバイル「オンライン」サービスをデモ。

 「以前CESに来たときに、いろいろなデバイスと出会った。でも、それらはみんな接続できない。ケーブルも共通化されていない。なぜ? 家一軒にACアダプタが山のようにあるなんておかしいよ」とペイジ氏は不満をぶつける。必要なのは山のようなたくさんのもの、ではなく、標準化されたみんなで使える1つのもの。そしてその標準は特定の企業ではなく、みんなで作り上げること。ペイジ氏は聴衆にそう訴えかける。

 「インターネットがこんなに普及したのは標準をみんなで作り上げていったからさ」(ペイジ氏)

 ペイジ氏は、普及しているインターネットで利用できるサービスこそ、彼の考える理想の「みんなで作り上げた標準で1つにまとめられる」ことを言いたかったのかもしれない。

 次いで、ペイジ氏はGoogleの検索要求の数をドットで表した世界地図を聴衆に見せる。「インターネットサービスは世界中で使える。でもGoogleの検索利用が少ない地域がある。そこは自分で使えるPCを持つことができない人々がいるところ。彼らにもPCが必要だ」と、ペイジ氏はMIT Media Labの100ドルPCを取り出した。

 Googleはこの100ドルPCを1億台配布して、世界中の子供たちに使ってもらうつもりだ。ペイジ氏はこう語り「噂」のGoogle PCを紹介した。


ペイジ氏はGoogleのクエリー分布をマップで見せる。インターネットがあってもGoogleが使えないところがある。そこにはPCを使えない人がいるのだ


「Google PC」たるMITの100ドルPCを紹介するペイジ氏。「Google OSは存在するの?」の問いに「そんな噂あったの?」と突っ込み返したあたり、このスピーチは「噂が一人歩きしたGoogle PC」に対する彼なりの「皮肉」をこめたジョーク、かもしれない(噂は株価に影響する)。ただ、Googleが世界中の1億の子供たちにこのPCを本当に手渡すならば、子供たちは「GoogleのPC」と末永く感謝するだろう
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