DLNAの設計ガイドラインを拡張、プリンタやモバイル機器を追加
DLNAの設計ガイドライン拡張が発表された。新たにプリンタやモバイルなどの機器クラスを追加、伝送方式としてBluetoothが加えられた。コンテンツ保護のガイドライン策定にも着手。
デジタル・リビング・ネットワーク・アライアンス(Digital Living Network Alliance、以下DLNA)はこのほど、DLNA設計ガイドラインの拡張を発表した。新たにプリンタやモバイルなどの機器クラスが追加され、伝送方式としてBluetoothが加えられた。
今回発表された内容は、2004年6月に制定されたガイドラインVer1.0を拡張したもの。新たにプリンタ、レンダラ(デジタルメディアサーバに保存されたデジタルコンテンツ再生機能を持つ機器)、コントローラ、モバイル版のサーバやプレーヤーなど10種類の機器クラスが追加された。
プリンタクラスの追加により、ホームAVネットワークに接続された機器からプリンタを使用できるようになる。レンダラとコントローラは、これまでプレーヤーに備えられていたコンテンツの再生とインタフェースの機能を独立させたもの。特定のサーバやプレーヤーにとらわれない、柔軟なコンテンツの利用が可能になるという。モバイル機器のサーバ、プレーヤーなどのクラスが追加され、カメラ付き携帯電話とホームネットワークの接続が可能となったほか、PC/AV機器とモバイル機器とのコンテンツ転送などが行えるようになる。
伝送方式としてモバイルプロトコルのオプションにBluetoothによる通信が追加されたほか、RTPやWi-Fiマルチメディア(WMM)により用途に合わせて通信品質を保証するQoS技術も策定された。
今回拡張されたガイドラインだが、仕様を検証する試験ツールと相互接続試験プランは現在策定中で、機器の認証は2006年後半から順次始まる予定だ。またDLNAでは、保護された商用コンテンツへのアクセスを可能にするガイドラインのプロジェクトを進めていることを発表した。現在作成中で、2006年半ばの公開を目標としている。
DLNA設計ガイドラインは、有線・無線LANで接続したネットワーク内のデジタルコンテンツをユーザーが家電/PC/モバイル機器で自由に共有できる「ホームネットワーク環境」を実現するためのガイドラインで、機器の基本設計やプロトコル、メディアフォーマットを規定している。
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