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実は中身の濃いモデルチェンジ――松下「DMR-EX350」レビュー:「ビエラリンク」対応機器を試す(前編)(1/3 ページ)

松下電器産業から登場した「DMR-EX350」は、同社のハイビジョン対応DVDレコーダーとしては第2世代にあたる製品。「ビエラリンク対応」である点に注目の集まりがちだが、2世代めの製品としてしっかりと使い勝手の向上が図られている点に注目したい。

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 松下電器産業から登場した「DMR-EX350」は、3メディア対応デジタルチューナーを内蔵したハイビジョンDVDレコーダー。2005年夏に登場した「DMR-EX300」の後継モデルで、ハイビジョン対応のDIGAシリーズとしては第2世代にあたる。もっとも、メーカー自身が第2世代といっている訳ではないのだが、ほとんど変更のない外見とは裏腹に、十分に世代が変わったと感じるモデルチェンジになっているからだ。

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デザインは2005年に登場した旧モデルとほとんど変わらない。ちょっとSFチックなデザインもそろそろ見慣れてきた
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右側には低い位置においても操作しやすいよう、斜めに配置された基本操作ボタン。カバー内には放送波/外部入力切換、チャンネルアップ/ダウンボタン、SDカードスロット、BCASカードスロット、DV入力端子を備える。なおDV入力端子はHDV方式には対応しない
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左側には電源ボタンとAV入力のみ。基本的にはDIGAらしいシンプルさだ

 基本スペックをおさらいしておくと、チューナーは地上波/BS/CSの3メディア対応のデジタルチューナーとアナログ地上波チューナーを搭載。MPEGエンコーダーは1つで、デジタル放送のTS録画とアナログ放送のMPEG2録画で2番組同時録画が可能な「デジアナどっちも録り」に対応する。このあたりはデジタルチューナー内蔵DVDレコーダーとしてはもっとも標準的な仕様だ。

 内蔵HDDの容量はラインアップ上の大きな差別ポイントになっており、本機は400Gバイトを内蔵する。上位モデルとなる「DMR-EX550」では500Gバイトとなり、さらにHDMI 1080P出力に対応する点が異なる。また、下位モデルの「DMR-EX150」は200GバイトHDDを内蔵し、DV入力端子が省かれている。

 DVDドライブは、最大16倍速書き込みの最新世代となり、従来のDVD-R/DVD-RW/DVD-RAM/DVD+Rに加え、DVD-R DLへのダビングにも対応した。DVD-R/DVD-RAM/DVD-R DLではCPRMメディアにも対応し、VRフォーマットでコピーワンス番組をダビング(ムーブ)可能。対して、DVD-RWはビデオフォーマットのみという、少々変則的な対応は相変わらずだが、DVD-R DLメディアを利用すればXPモードでも約1時間45分のダビングが行える点は、現状において少しでも高画質にデジタル放送をDVDメディアに残しておきたい人にはメリットが大きい。再生はDVD+RやDVD+R DLメディアにも対応しており、全てのレコーダブルDVDメディアを再生できることになる。

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トレイはカートリッジタイプのDVD-RAMにも当然対応する

 SDカードスロットは、DIGAでは久々の動画対応となったが、従来モデルのように携帯電話などの携帯機器で対応するMPEG-4ベースのSD-VIDEO対応ではなく、SDカードムービーのサポートするMPEG-2ベースのSD-VIDEOのみのサポートだ。この点は、ソニー「スゴ録」などが積極的に「PSP」への対応を進めている点を思うと少し時代に逆行しているように思える。もちろん、DIGAとスゴ録ではターゲットにしているユーザー層のズレはあると思うが、SD-VIDEOはFOMAやau端末でもサポートする携帯電話は多く、「NINTENDO DS」もオプションで対応できるため、潜在需要は以前よりも大きいと思う。

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背面は理路整然としたレイアウトだ。旧モデルと比較すると冷却ファンが1つになった点が異なる
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