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未来を感じさせる技術が面白い――NHK技研公開っぽいかもしれない(4/4 ページ)

NHK放送技術研究所の一般公開を見てきた。スーパーハイビジョンなど“わかりやすい”展示も面白いが、視聴者には見えないテロップや、なんとなくの指定でもピッタリの画像を探してくれる検索システムなど、未来を感じさせる技術はもっと面白い。

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TVML (TV program Making Language)とTV4U

 TVMLは、TV番組の構成をまるごとスクリプト言語で記述するというものだ。その中にはキャラクタの動きや、しゃべる内容、カメラワークといった番組の構成要素がテキストで記載されている。TVMLプレーヤーはこのスクリプトを解釈して実行する。

 つまり、リアルタイムで3Dキャラクタを動かしてしゃべらせるソフトというわけだ。TVMLの公式サイトで、プレーヤー(簡単なサンプル付き)と番組作成用キットをダウンロードできる。

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 TVMLの提供が開始されたころはピーナッツ星人みたいなキャラしかなかったのだけど、いまではかなりリアルなキャラも用意されるようになった。このキャラクタは、番組製作者側が用意すればハードウェア性能の許す限り、リアルなものに置き換えられる。

 また、TVMLはテキストデータだからデータサイズは小さい。だから、例えば携帯電話がTVMLプレーヤー機能を搭載すれば、携帯電話向けに「番組」を提供することも現実的な話になる。

 テキストとはいってもTVMLを記述するのはHTMLを直接書くくらいの苦労が必要だ。そこで、もっと簡単に「台本」くらいのものを書けばTVMLに変換してくれるというのが「TV4U」だ。HTML直接編集のWebページ作成から、ブログ制作くらいの簡単さになったわけである。

 もともとTVMLは、多チャンネル時代に低予算で番組を作るためのツールとして考えられてきた。でも、いまこれには新たな使い道がでてきている。ビデオポッドキャストだ。

 ビデオポッドキャストを作ってみたいけど、顔出しは嫌だとか、しゃべるのが苦手だとかいう人は結構いる。そういう人にとってTV4Uはとてもありがたいツールになる。しかもこのTV4Uは作成した番組をムービーデータとして書き出す機能もあるのだ。

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ムービーファイルに変換されたTVML番組は、iPodでも再生できる

 すぐにでも使いたい。TV4Uはどこに行けば手に入るのですか?

 「いえ、まだ公開していないんです。半年後には商品化される計画があるんですが」

 半年後では遅いです。ビデオポッドキャストが何となく注目を集めているいまのタイミングでこれを出してもらいたい。おもしろいフラッシュアニメがすごい勢いで、これだけ登場しているのだ。TVMLだって公開されたら、どんどん変なものが出てくると思うのだ。そういうものは作りたいし、見たい。

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