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イギリス発の上質ファンタジー――「ナニー・マクフィーの魔法のステッキ」新作DVD情報

名女優エマ・トンプソンが、どうしても映画化したかったという児童書。「ハリポタ」や「ナルニア」に比べれば、確かに極小作品だが、クオリティ二重丸の拾いもの。捨て身の特殊メイクで魔法使いを演じたトンプソンの気合いを見よ。

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ナニー・マクフィーの魔法のステッキ

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 「ハリー・ポッター」と「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズ以降、ファンタジー映画の注目度は高まるばかり。そんな中、ディズニーの「ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女」が順当にヒットを飛ばし、「エラゴン/遺志を継ぐ者」の公開も12月に控え、ファンタジー映画ブームはまだまだ続きそうである。

 そこで今日ご紹介したいのが「ナニー・マクフィーの魔法のステッキ」。日本では今年4月にひっそりと公開されたが、全米では初登場2位を記録したイギリス産ファンタジーである。

 物語は母親を亡くし、葬儀屋を営む父親に育てられている7人の悪ガキと、ナニー(乳母)としてやって来たマクフィーとの間に信頼関係が生まれていくというもの。

 いたずらっ子たちは心の孤独と寂しさを紛らわすため、乳母を追い出すことに生き甲斐を感じていて、すでに17人ものナニーを追い出していた。父親もお手上げ、紹介所からも「もうお宅に紹介できる人はいない」と愛想をつかされる始末。そこに現れたのが、顔に大きなイボがついたマクフィー。子供たちは彼女を追い出そうとイタズラを仕掛けるが、逆に彼女にやられっぱなし。それもそのはず、彼女は魔女なのだから。

 最初は抵抗していた子供たちも、日常生活にとって大切なこと・必要なことを教わる中で、マクフィーに心を開いていく。そんな中、父親は子供たちのため、気の進まない再婚を考えていた…。

 「ハワーズ・エンド」「いつか晴れた日に」などで知られ、イギリス映画界を代表する人気女優であり、2度のオスカーに輝くエマ・トンプソンが、人気作家クリスチアナ・ブランドの児童書「ふしぎなマチルダばあや」に惚れ込み、プロデューサーに推薦し、自ら脚本を手掛け、主演まで務めているのだ。その気合いは、よくぞここまで汚れ役になってくれました、というほどの特殊メイクに表れている。美しく知的な素顔とは程遠く、大きなイボに歯抜けにだんご鼻、その仕草も独特だ。でも、彼女自身が嬉々として演じているのが手に取るように分かるから、見ているこちらも楽しくなってくる。

 製作は「ブリジット・ジョーンズの日記」「ラブ・アクチュアリー」「プライドと偏見」など良質なラブ・コメディを贈り続けているイギリスのワーキング・タイトル社。ということもあって、コリン・ファース、ケリー・マクドナルド、イメルダ・スタウントンらイギリスの演技派が集結した。

 前半は魔法の楽しさにワクワクさせられるが、後半は子供たちの成長や親子関係に焦点が当てられていく。予定調和な展開ながら、小気味よいファンタジーとして子供も大人も楽しめる良質ファンタジーだ。

 映像特典として、もうひとつのオープニングなどが見られる「削除シーン」や、エマ・トンプソンの「特殊メイク」の秘密、カラフルで幻想的な「村のセット」などを収録。初回生産分のみキラキラアウターケース付き。

関連サイト:http://www.nanny-movie.jp/top.html(公式サイト)

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