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HDD採用のハイビジョンハンディカム――ソニー「HDR-SR1」:レビュー(3/3 ページ)
AVCHD規格に準拠したハイビジョンハンディカム「HDR-SR1」は、30Gバイトの1.8インチHDDを内蔵したことで、メディア交換なしに最大約11時間のハイビジョン録画が可能。その使い勝手をレビューしてみた。
HQ+モードの差はごくわずかだが、XPモードの表現力はやはり高い
最後にかんじんの記録品質に触れておこう。最も注目されるのは、SR1のXPモードとUX1のHQ+モードとの差に違いない。
同じ場所を撮影した映像が動きの少ない風景しかなかったうえ、撮影した季節や時間が大きく違い、さらには構図も若干ズレているので、あくまでも参考程度にしてほしい。傾向としては、映像を全体に見た場合には極端な違いは感じないものの、きわめて細かい部分を凝視していくとディティールに差があるという感じだ。
SR1の各画質モードで撮影した映像を比較した場合も、同様のことがいえ、巨視的には大きく破綻することはない。ただ、SPモードになると少しぼけ気味に感じられ、LPモードでは細かい部分がかなり怪しくなってくる。
1分間あたりのファイル容量は、それぞれ128Mバイト/74Mバイト/60Mバイト/46Mバイトで、XPモードではHQと比較して1.7倍、SPと比べると倍程度に達してしまう。しかし、XPモードであれば、概ねどのような場面でも満足の行くエンコーディングを行ってくれるので、やはりほかの多くのビデオカメラと同じく、ふだんは最高品質のXPに設定しておくべきだろう。
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