顔を追跡、ブログ素材も撮れる――富士フイルム「FinePix Z5fd」:レビュー(3/5 ページ)
富士フイルムのFinePix Z5fdは前モデル「Z3」に顔認識機能「顔キレイナビ」を搭載した製品。それ以外の機能に大きな差はないが、買い換える価値さえありそうな便利さを体感させてくれる。
簡単手軽にブログに画像掲載
画像の再生は本体背面の再生ボタンから。電源オフ時(レンズカバーを閉じているとき)でも再生ボタン長押しで再生モードになる。
液晶モニタは2.5型約23万画素で、サイズも画素数も必要十分。強化ガラスを採用したことで、従来のアクリル性に比べて、傷やコスレに約35倍も強いらしい。
サムネイルは1画面9コマとカレンダー風の表示も可能。カレンダー風の方がサムネイルサイズは小さくなるが1画面11コマと表示数は多い。ただ、サムネイル表示にするためにはDISP/BACKボタンを押すというのは、相変わらず戸惑いを禁じ得ない操作方法だ。
おおむね、各社ともズームボタンをワイド側にすることでサムネイル表示、テレ側にすることで拡大表示という体裁だが、FinePixの場合は拡大表示はズームのテレ側、サムネイルはDISP/BACKボタン、という形で分かれている。
認識した人の顔を拡大表示したり、顔を中心にスライドショーしたりといった機能は前述の通りだが、「ブログモード」が新しく搭載された。これは、ブログ向けに画像をトリミング/リサイズし、VGAサイズで別名保存してくれる機能。
Fボタンに「ブログモード」という項目があり、これを選んだら、ズームボタンと十字ボタンでトリミング領域を指定し、OKボタンを押すとトリミングした部分をVGAで別名保存する。このとき、Fボタンを押すと保存した画像を赤外線で送信できる。ブログへアップロードする画像を、PCで編集しなくても、あらかじめカメラ内で編集した状態でPCに転送できる。
そのほか、赤外線通信機能も搭載。従来より高速なIrSimpleに対応するので、高速な画像転送が可能。同社のワイヤレスプリンタ「Pivi」なら最短約0.6秒で転送できる。実際、IrSimple対応のコンパクトフォトプリンタで試したところ、1秒ぐらいで画像転送が終わるスピードだった。もちろん、IrSimple対応のデジタルカメラや、シャープ製のようなIrSimple対応携帯電話にも転送できる。
おいしいレストランに行ったら、料理を撮影して、ブログモードでVGAにリサイズし、IrSimpleで携帯に転送、そのままブログに記事とともに画像をアップロードする、といったこともできそう。VGAクラスになるとノイズも目立たなくなるので、Z5fdの高感度がさらにいかされるのも重要なポイントだ。
デザインやカラー、イメージキャラクターのエビちゃん(蛯原友里さん)を見ても分かるとおり、女性ユーザーを意識したカラーの強いカメラではある。相変わらず光学式の手ブレ補正がないのは痛いが、高感度の画質は優秀で、コンパクトデジカメとしては使い勝手も機能も十分だから、誰にでもお勧めできるカメラに仕上がっている。
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