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第64回 ポートレートと構図の関係今日から始めるデジカメ撮影術(1/3 ページ)

デートの際に彼女を撮る、というシチュエーションはよくあるもの。今回は、顔がしっかり写っている、1〜2歩踏み出せば触れあえそうな距離から撮るポートレート撮影のお話。

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顔を撮ろう

 デートの際に彼女を撮る、というシチュエーションはよくあるもの。彼女でも奥さんでもそれに近くて遠い微妙な存在の人でもいいけれども、そういうときに撮りたいのはやはり顔ではないかと思う。全身写真よりは顔がしっかり写っている写真。ちょっと離れて観光地を背景に全身を、というよりは、手が触れそうな、1〜2歩踏み出せば触れあえそうな距離から撮るポートレートであろう。

 顔にピントを合わせてシャッターを切ればいいのだけれども、せっかくだから少しはきれいに撮りたいもの。

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 普通に顔を撮るとこんな風になる。一般に「日の丸構図」なんて言われる。構図のど真ん中に顔があるから。ダメというわけじゃないけど、頭の上や顔の左右にある無駄な空間が……そこに意図して背景を入れてるのなら別だけど、なんとも間が抜けてる。

 例えばほんのちょっとずらしてやる。そうすると肩まで入るから、バランスがよくなる。

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 こうなると左右が邪魔だよな。そういうときは、カメラを縦にしちゃえ。

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 いわゆる「バストアップ」。胸から上を撮る。このとき顔の中心が画面の真ん中じゃなくて、ちょっと上にあるのがポイント。

 単純に考えよう。だって撮りたいのは彼女なんだから、彼女が構図の中で一番たくさんの面積を占めるように撮ろうよ、と。そのくらいの感じで主役が目立つように。カメラ入門的にいえば、構図を三分割して……となるけど、そこまで気にしなくていいかと思う。

 お次は顔のアップ。近い距離から顔をアップで撮りたい。しかしアップで撮るのなら、顔を全部入れる必要はないのだ。

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上は普通のアップ。下は、頭が切れちゃってもいいくらいの感じで撮ったもの
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 もっと大胆に頭が切れちゃってもいいくらいの感じで撮っていい。このとき「背景 顔 背景」ってなるとちょっとまぬけなので、顔を左か右に寄せちゃうのがポイント。

 あとはかわいいと思う角度、お気に入りの表情を狙って好きなように撮るべし。重要なのはたくさん撮ること(表情は刻々と変わるので、一発で気に入った表情を撮れるとは限らないもの)や、自ら動いていい角度を見つけること。

 目線がカメラになくてもいい。

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 こんな風にわざとはずして斜めから撮るだけで写真の雰囲気は全然違ってくる。

 ただ横顔や斜めの顔を撮るときは、

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 1枚目のように真ん中に置いちゃうと頭の後ろの空間が間抜けなことになる。2枚目のように視線方向を空けると空間に意味が出てくる。この辺は撮るときに意識するといい。

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