セグウェイ、「オフロード」タイプも販売開始:2タイプ乗り比べ
セグウェイの新タイプ「オフロード」が販売開始された。既存モデルとは大型タイヤぐらいしか外見上の違いはないが、実は乗り味も違うのだ。
日本SGIは1月18日、2輪スクーター セグウェイのオフロードモデル「Segway PT x2」と同製品をベースにしたゴルフモデル「Segway PT x2 Golf」の販売を同日より販売開始すると発表した。価格はSegway PT x2が99万9000円、Segway PT x2が110万円。
Segway PT x2は昨年10月に同社より販売開始されたスタンダードモデル「Segway PT i2」のタイヤを幅の広いオフロード仕様のものに交換、同時にソフト面も若干の変更を行ったモデル。既存モデルが苦手としていた不整地面での走破性を高めたため、建設や農業といった分野での利用が見込まれる。
ゴルフモデルは文字通り、ゴルフ場でカートがわりに利用されることを狙うモデル。Segway PT x2をベースにタイヤを芝を痛めないための専用タイヤ(空気圧が低い)を装着し、ゴルフバッグ用のキャリア(荷台)を装備している。
最高速度(時速20キロ)や最大積載量(搭乗者とあわせて118キロまで)などは既存モデルと共通だが、Segway PT x2は大口径のタイヤを装着したことで、サイズは67(全長)×84(全幅)、重量は54.4キロとやや大柄になった。また、フェンダーが装備されたことで、オフロードカーらしい武骨な雰囲気も身につけている。
“誰でも5分で上手くなる”とこちらのセグウェイ試乗リポートにあるが、スタンダードタイプの「i2」とオフロードタイプの「x2」を乗り比べると、明らかに乗り味が異なる。i2からは小回りが利く機敏さを感じるが、x2からはi2よりも高い安定感(特に左右方向)を感じる。
これは大口径タイヤを装着したことによる重量増と全幅の拡大によるもの。特に全幅の拡大が大きな影響を及ぼしているようだ。一般の乗用車でもそうだが、車幅が狭ければ安定性は失われるかわりに機敏性が増し、広くなるとその逆の傾向を示す。i2とx2の幅の違いは20センチもないほどだが、タイル張りの平坦な場所でもその違いを感じられる。砂利道や舗装されていない山道などでは、x2の安定感は利用者の強い味方になることだろう。
同社ではセグウェイ本体の展示、アクセサリー販売などを行う販売代理店のショールームやセグウェイを利用したアトラクションなどの総合的な“基地”として機能する「Segway Station」の販売も開始した。ユニット単位で構成されたパーツを組み立てるだけで完成する。各パーツと照明機器、展示パネル、セグウェイ用の展示台、充電コンセントなどが含まれる基本構成価格は500万円。
同社では10月に米Segwayの正規販売代理店としてセグウェイの法人向け販売を開始。開始から3カ月弱が経過したが、製造や建設といった同社が当面主眼とする企業からはもちろん、地方自治体などからも多数の問い合わせを受け、当初用意した分はすでに完売したという。
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