+αの音質と選ぶ楽しみ――“チョイ高級”イヤフォンの世界:バイヤーズガイド(2/2 ページ)
ポータブルオーディオの最も簡単かつ効果的なチューニングはイヤフォンの変更。最近では製品バリエーションも充実しており、ちょっと財布のひもを緩めればさまざまなイヤフォンで+αの楽しみを得ることができる。今回は人気のカナル型を集めてみた。
デノン 「AH-C700」
外観は一般的だが、振動板の前後音圧バランスを調整した「アコースティックオプティマイザー構造」を採用することで、音の出方のバランスに優れた、最適な音響特性を実現。ハウジングはアルミ製となっており、質感も高い。ただ、アコースティックオプティマイザー構造の採用によってハウジング背面部分にはホールが設けられているので、多少の音漏れは発生してしまう。からみにくいエストラマーコードを採用することで外出時の利用にも配慮されている。
オーディオテクニカ 「ATH-CK7」
ハウジングは素材に鍛造チタンを利用しており、同じ金属製ハウジングの「MDR-EX90SL」や「AH-C700」(ともにアルミ製)とはまた違った輝きを持つ。11ミリ径のドライバを搭載しており、メタルハウジングとあいまってか高域と低域が強調された元気なキャラクターが特徴だ。装着もしやすく、音漏れも少ない。高価なチタンを使いながらも実売平均は8000円前後と、非常にコストパフォーマンスに優れた製品と言える。
パナソニック 「RP-HJE70」
オーディオ専業メーカーではないパナソニックの製品だが、販売開始が2005年4月と2年近く販売されているベストセラー製品。ユニークなスイング式のボディを採用しており、携帯性も高い。装着時に耳穴から耳栓が飛び出しているように見えてしまうのは敬遠されるかもしれないが、付け心地は軽快で、密着感も高い。アルミフレームに8.5ミリ径のドライバを組み合わせており、高音のエッジに金属的なきらめきがある。
クリエイティブメディア 「Creative ZEN Aurvana In-Ear Earphones」
二重注入式鋳造仕上げのエンクロージャーを備え、バランスド・アーマチュアユニットによって、微細なニュアンスの表現を得意とする。シリコン製のイヤーチップを組み合わせるボディは小柄で付け心地も軽快だ。鋳造仕上げのためか、やや金属的なニュアンスを感じさせるが、過度に強調される帯域もなく、バランスに優れるオールラウンダーといえる。店頭に展示されていることが少なく、視聴する機会にあまり恵まれないのは残念だが、見かけたら試して欲しい製品のひとつ。
フォーカルポイントコンピュータ 「v-moda vibe」
研磨加工したアルミ合金製のハウジングを利用、「ネオジムレート・レアアースマグネット」を搭載した9ミリ径のドライバーを搭載することで、伸びやかな高音域や立体感のある中域、豊かな低域を再現する。メタルボディだが、金属的なキツさや高音の強調は感じられず、極めてバランスの取れたサウンドを奏でてくれる。解像感も高い。また、ケーブルのタッチノイズがほとんどないのも外出時の利用では嬉しいところだ。
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