iPod shuffleが5色展開になったワケ:インタビュー
5色展開となったアップルの「iPod shuffle」。その狙いやiPod nanoにはない「オレンジ」が選択された理由について、米Apple幹部に尋ねた。
4色のカラーバリエーションが追加され、5色展開となったアップルのフラッシュメモリプレーヤー「iPod shuffle」。その狙いやiPod nanoにはないカラーバリエーション「オレンジ」が選択された理由について、同社でiPodに関する総責任者を務めるグレッグ・ジョズウィアック氏に尋ねた。
――新しいiPod shuffleが販売開始されて3カ月が経過しました(発表は2006年9月だったが、販売開始は11月)。市場からの反応はいかがですか?
ジョズウィアック氏: 反応は非常にポジティブなもので、成功したと考えています。
――新たに4色(ピンク/グリーン/ブルー/オレンジ)のバリエーションが追加されましたが、その狙いは?
ジョズウィアック氏: iPod shuffleは「ウェアラブル」という要素を重視した製品で、身につけるということはそのファッション性も大切です。そして、ファッションという要素と、カラー(色)という要素は切っても切れない関係にあります。色のバリエーションがあることは、ファッション性を重視するiPod shuffleにとって非常に大切だと考えたからです。
――ピンク/グリーン/ブルーの3色はiPod nanoにも用意されていますが、もう1色としてオレンジを選択した理由はなんでしょう。また、なぜブラックとレッドは用意されなかったしょうか。
ジョズウィアック氏: オレンジを選択したのは、今年のファッション業界においてホットなカラーだからです。ブラックは“スペシャル”なモデルに適用されるカラーですし(関連記事:「黒いのは高いだって? それはスペシャルだからさ」――MacBookインタビュー )、レッドはHIV患者への支援を目指すプロジェクトの協賛製品のカラーですから、今回のバリエーションには含まれていません。
――発表されるごとに注目を集めるiPodの新製品ですが、なぜこのタイミングでの発表なのでしょう。MacWorldでアナウンスするという選択肢はなかったのですか?
ジョズウィアック氏: 春はバレンタインデーなどもあり、世界的なギフトシーズンなので、ギフトとしてのプレゼンスを高めたかったというのが理由です(バレンタインデーは日本では女性から男性にチョコなどを贈る日になっているが、アメリカでは男女を問わず恋人へカードやプレゼントを贈る日として認識されている)。日本ではホワイトデーのプレゼント、新学期を迎える学生の方へ進級や入学などのギフトとして活用してほしいという考えもあります。
MacWorldではご存じのように、「iPhone」と「Apple TV」という2つの大きなアナウンスがありました。この2つに関心を持ってもらうため、あえてその際には発表しませんでした。
――既にiPodを使っている、これから使おうと考えている日本のユーザーへメッセージがあればお願いします。
ジョズウィアック氏: 日本の市場が重要なことは以前から認識しています。私たちの調査では日本国内でiPodは50%を超えるシェアを獲得しており、iPodがとても愛されていると実感しています。
カラーバリエーションを増したiPod shuffleはとてもファッショナブルで、どんなファッションにもマッチします。バレンタインデーやホワイトデーのギフトにも最適だと思うので、ぜひ手にとって見てみてください。
関連記事
- iPod shuffle、「オレンジ」ほか新カラー追加
アップルがフラッシュメモリプレーヤー「iPod shuffle」にカラーバリエーションモデルを追加。既存のシルバーをあわせて5色展開に。 - 容量アップ、8Gバイトの「赤 nano」登場
アップルコンピュータは、容量を8Gバイトとした「iPod nano (PRODUCT) RED Special Edition」の販売を開始した。価格は2万9800円。 - レビュー:ウェアラブルなボディで魅力アップ――新「iPod shuffle」
1年以上の時を経て、iPod shuffleにも新世代機が登場。アルミ素材を採用し、“ウェアラブル”という要素を加味した新デザインに注目だが、音質面も改良されている。 - 15グラムの新iPod shuffle、発売日決定
アップルコンピュータは、フラッシュメモリプレーヤー「iPod shuffle」の新バージョンの発売日を発表した。 - “赤nano”を見てきたのだ
突如発表されたiPod nanoの特別バージョン「iPod nano (PRODUCT) RED Special Edition」。HIV患者への支援を目指すプロジェクトの協賛製品で、鮮やかな赤いボディが特徴。アップルストア銀座店でさっそく見てみたのだ。 - カラーは6色展開に:赤いiPod nano、登場
アップルは赤いiPod nano「iPod nano (PRODUCT) RED Special Edition」を発表した。HIV患者への支援を目指すプロジェクト「(RED)」の協賛製品だ。 - Apple、5色のnano、15グラムのshuffle、80GバイトiPodを発表
5色展開のiPod nano、デザインを一新したクリップ付きのiPod shuffle、容量をアップしたビデオiPodが一挙公開された。 - 写真で見る新「iPod」
5色展開のiPod nano、デザインを一新したクリップ付きの「iPod shuffle」、容量をアップした第5世代「iPod」などを写真で紹介しよう。 - インタビュー:「なによりアーティストが曲を出したがっている」――米Apple幹部が語るiTMSとiPod
iTunes Music StoreのスタートやiPod nano/新iPodの投入など、今年下半期に大きな動きを見せたApple。新たに福岡と仙台にもアップルストアを開設するなど、日本市場へ積極的な姿勢を見せる同社の狙いを米Apple幹部に尋ねた。 - 「iPod nano」は日本人好み――米Apple幹部に聞く
“鉛筆より薄い”というアップルの「iPod nano」。そのスリムさにも目を奪われるが、現在も販売が好調なiPod miniに入れ替わる形で登場するなど、戦略的にも興味深い。来日した米Apple幹部に話を聞いた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.