「DVDマーケットの一時代が終わった」――20世紀フォックス 内藤社長
DVDソフトの低価格化が進み、次世代DVD市場が立ち上がろうとしている中、20世紀フォックスの内藤友樹社長は「DVDマーケットの一時代が終わった」とパッケージビジネスが新たなサイクルに入りつつあるという認識を示した。
20世紀フォックス ホームエンターテイメント ジャパン 代表取締役社長 内藤友樹氏は2月8日に行われたディーラー向けコンベンションの中で、「DVDマーケットの一時代が終わりを告げ、新たなマーケットが立ち上がるタイミングだと感じている」と発言。DVDソフトの低価格化が進み、次世代DVD市場も立ち上がろうとしている現在、DVDパッケージビジネスが新たなサイクルに入りつつあるという認識を示した。
内藤氏によれば、DVDソフトの市場は2006年に売上高で前年比6〜9%の減少を示しており、同時に出荷ベースも鈍化しているという。「これまではDVD市場の拡大に注力し、1000億円の市場を作り出してきた。ただ、ここにきてやり残したこともあると感じるようになってきた」
「わたしたちは本当にユーザーが求めるものが何かを分かっているのか、そこをもう一度考えていきたい。急成長するこれまでの市場の中でできなかったこと、やり残したことは何かを考え、展開していきたいと思う」(内藤氏)
同社は当面は「24−TWENTY FOUR−」など人気作品をDVD-BOXとしてリリースするほか、劇場公開と連動した旧作の再パッケージ化といった既存の施策を継続するほか、デジパックやDTS音声の収録、特典ディスクで付加価値を高めた新シリーズ「新生アルティメット エディション」の投入などもはかり、消費者ニーズの掘り起こしと、新たなユーザーの開拓に努める考えだ。
「スピード」や「キングダム・オブ・ヘブン ディレクターズ・カット」などを2006年11月に発売することで参入したBlu-ray Discについて同社マーケティング本部 本部長の野端正人氏 は、「アーリーアダプターほど映像ソフトを積極的に購入する」という資料を示し、プレイステーション3にキラータイトルと呼ばれるほどのゲームソフトが見られない今こそ、幅広いラインアップと定期的な話題作の投入でユーザーを取り込んでいきたいという考えを示した。
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