ドラムの角度が変わる洗濯乾燥機、三菱「ムービングドラム」登場(2/2 ページ)
三菱電機は、洗濯・脱水・乾燥などの工程でドラム角度が変わる洗濯乾燥機「ムービングドラム」を発表した。タテ型洗濯機とドラム型洗濯機の“良いところ取り”を目指した新機構だ。
そして乾燥工程では、まずヒーターオフ&傾斜0度で“風乾燥”による脱水を行ってから15度の傾斜をつけた本乾燥に入る。このときドラムの上に装備した蛇腹状の“可変ラバー”が上下に広がり、乾燥スペースを大きくする仕組み。「アクティブフィンが衣類を上下に攪拌させ、温風を効率的にあてる。乾燥時間を短縮できる上、シワの少ない、ふんわりした上質な仕上がりになる」という。
静音対策にも力を入れた。本体側面には絞り加工を施した厚手の鋼板を備え、内部の音を遮断する一方、本体底面にも遮音カバーを設けてモーター駆動音などの漏れを防ぐ。運転音は、洗濯時で約28dB、乾燥時で36dBと「図書館以下のレベル」だ。従来機と比較すると3分の1から4分の1となる。
節水という点ではドラム式とタテ型の中間レベルになった。たとえば6キロ以上の洗濯・乾燥に使用する水量は約116リットル。対して一般的なタテ型洗濯機は130リットル、最新のドラム式洗濯機は100リットルを切るレベルの製品が増えている。もっとも、ムービングドラムでも「節水コース」で運転すれば、「時間はかかるものの(1時間程度)、使用水量は80リットル程度まで引き下げられる」(同社)という。
このほか、洗濯槽とパルセーターを反転させ、槽の裏側をキレイにする「槽内オートクリーニング」と「抗菌加工」、水洗いなしで衣類のニオイや花粉などを繊維のすき間から除去できる「デオドライ」などの機能を備えた。主なスペックは下記の通り。
型番 | MVW-VD1 |
---|---|
本体色 | パールホワイト、シルバー |
洗濯容量 | 9キロ |
乾燥要領 | 6キロ |
騒音値 | 洗濯時28dB、脱水時:未定、乾燥時:36dB |
外形寸法 | 638(幅)×710(奥行き)×1084(高さ)ミリ、奥行き54センチの防水パンに設置可能 |
重量 | 74キログラム |
価格 | オープンプライス(店頭予想価格;25万円前後) |
発売日 | 5月上旬 |
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