第70回 フットサルとサッカーの関係:今日から始めるデジカメ撮影術(3/4 ページ)
今までも「スポーツ」の撮影術はやってきたけども、それは「身近な人が行う身近なスポーツを間近で撮る」というコンセプトだった。今回は、もっと大きな大会やリーグ試合を撮る方法だ。
屋外でのサッカー撮影は雨でした
お次は昼間の屋外だ。こちらで重要なのは、望遠デジカメ。サッカーにしろ野球にしろラグビーにしろ、屋外競技はフィールドが非常に広くて観客とフィールドが離れているので、望遠に強いデジカメじゃないときついのだ。
そして、晴れていたら非常に快適。もう、普通にどんどん撮ればいいし、デジカメにスポーツモードがあればそれを使うとシャッタースピードを早めに維持してくれるので、なおよい。
しかし、この日はなんと曇天どころか途中から雨が降ってきた。今回のような本格的なスポーツの撮影はあらかじめ撮影・掲載許可が必要なので(個人で趣味で撮る場合は不要だが)、雨天だからやめます、というわけにもいかない。
今回は「2007年度社会人チャンピオンシップ 東京カップ」の2次戦を撮らせてもらった。
雨なので特別セットだ。
これは、雨天撮影用の「カメラ用レインカバー」(左)。一眼レフ用のものをコンパクト望遠デジカメ(今回は、松下の「DMC-FZ8」を使用した)にかぶせたのでかなり「ぶかぶか」だが、こういうのがあればカメラを濡らさないで済む。雨がひどいときはこんな怪しい姿で撮ってました(右)。
では肝心の写真を。
観客席から撮るとどうしても見下ろすので地面が写る。メリットはピンボケしづらいこと。フィールドから水平に撮ると背景が観客席や塀や木々や建物になるので、背景にピントが合いやすいが、この場合ならピントもはずしにくい。デメリットはホワイトバランスがずれやすいこと。これは天候によって太陽光か曇りに固定するのが吉だ。
続いてISO感度を変えながら一番シャッタースピードがいい感じになる点を探す。曇天下は肉眼で感じるより暗いもの。ISO200以上に感度を上げたい。動きをピシッと止めたいときはISO400で。
この2枚は、ISO200で1/100秒という条件で撮ったもの。スポーツだと確実に被写体ブレを起こすが(左)、2枚目のように顔がしっかり止まって写ると(右)、腕や足がブレていることで躍動感、というか「動いている感」が出る。
これはISO400で1/320秒。ISO200で撮ったときより手足、ボールが止まっている。シャッタースピードは速い方が失敗は減る。
次はフォーカス。コンパクトデジカメの場合、ある程度あたりをつけてシャッターを半押しにしてから、選手やボールを追いかけつつタイミングを見計らって撮るのが基本。一眼レフだとAFが高速なのでそこまで気を使わなくていいが、コンパクトデジカメだとAF速度がやや遅いのでフォーカスロックを使いたい。
その次は「構図」と「タイミング」かな。
望遠デジカメだとかなり大きく撮れるが、動いている選手をうまくフレームに収めるのはなかなか難しいモノ。
こんな風に撮れるとなかなかカッコいい。蹴る瞬間のポーズだ。
が、欲張ってゴール前の混戦でシュートが入る瞬間を、思ったらこんなになってしまった。
ボールが右端に切れちゃってる。やはりゴール前ではボールも選手もめまぐるしく動くのでとっさの対応には限界があるのだ。慌てたのでカメラも斜めになっちゃってるし。
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