長くつきあえそうな“良質”テレビ――東芝“REGZA”「26C3000」:パーソナルサイズ液晶テレビ特集(1/2 ページ)
東芝の“REGZA”「26C3000」は基本的には上位製品の「Hシリーズ」からHDDを取り除いただけの仕様となっており、「新メタブレイン・プロ」も搭載する画質重視モデル。高速なレスポンスも魅力だ。
東芝の液晶テレビ“REGZA”といえばハイエンドの「Z2000シリーズ」とHDDを内蔵したミッドレンジの「H3000シリーズ」が注目されがちだが、ベーシックの「C3000シリーズ」も基本的にはHシリーズからHDDを取り除いただけの仕様となっており、IPS方式の液晶パネルや定評ある画質エンジン「新メタブレイン・プロ」も同様に搭載されるなど、注目すべき点は多い。
パーソナル液晶テレビ特集の第4弾として、今回は26V型の“REGZA”「26C3000」を取りあげる。
外観はシリーズ製品が採用する、最小限度の要素で構成されたシンプルなデザイン――“ミニマルデザイン”を踏襲している。硯石を連想させる落ち着いたつや消しのブラックは過度な主張をすることなく、どのようなインテリアにもシックリとなじんでくれるはずだ。アンダータイプのスピーカーも薄型の「ジェットスリットスピーカー」が採用されており、その存在感は極めて控えめだ。
先ほどHシリーズとの違いを「基本的にはHDDの有無」と記述したが、それ以外の相違点が最も多いのはネットワーク関連機能だ。本製品を含むCシリーズはDLNAに対応しないほか、メールを使った番組予約が行えない。2画面表示も不可能だ。ただし、「新ゲームモード」(応答速度が向上するほか、画面サイズと画質もゲームに適したものに切り替わる)を備えており、よりパーソナルユースを重視していることが分かる。
本体サイズは、575(幅)×660(高さ)×323(奥行き)ミリ。スタンドにスイーベル機能が搭載されている影響か、他社の26V型モデルに比べるとわずかではあるが高さがある。スイーベルの可動角度は左右各15度が確保されている。
用意されている入力端子はHDMI×2系統とD4端子×1、ビデオ入力×3(うち1系統がS端子付き、1系統は側面)。ほかにD-Sub15ピンのPC入力など。入力端子は背面に集中しているが、向かって右側面は1系統の入力端子(S端子なし)のほか、B-CASカードスロットが用意されている。
合計すると5系統の入力端子が用意されており数だけを挙げれば十分といえるが、DとS端子はそれぞれ1系統ずつとやや心もとない。HDMIが2系統用意されているので、デジタル接続を前提とするならば問題はないが、AVアンプやDVDプレーヤー、ゲーム機など接続すべき手持ちの機器(がもつインタフェースの種類)によってはやや不満を覚えるところかも知れない。
なお、HDMIについてはAV機器用とPC機器用に切り替えが可能になっているほか、ビデオ入力とHDMIについてはその名称を自身にとって分かりやすい名前に変更できる。デフォルトで用意されているのはDVD/ゲーム/CATV/チューナー/PC/VTR/HD DVD/HDD&DVDの8種類だが、任意の名称に変更も可能なほか(リモコンから携帯電話方式で入力する)、表示させないことも可能だ。
リモコンは2006年夏モデルと同様、本体と同じく黒を基調としたシンプルな仕上げ。テンキーの中央にくぼみを設けた独特の形状は押しやすさの向上に一役買っている。選局と音量調整以外の操作のスタート地点となるボタンとして「クイック」と「メニュー」が用意されている。
一見すると「クイック」の方が少ない項目数を呼び出すように思われるが、「クイック」ボタンから呼び出せるのは外部機器録画/画面サイズ切換/フルサイズ切換/タイマー/信号切換/映像設定/音声設定/データ放送終了の8項目であるに対して、「メニュー」から呼び出せるのは、予約リスト/お知らせ/設定の3項目だ。
ワンボタンで表示される項目はクイックの方が多いので、一瞬、2つ用意されていることの意味が分からなくなるが、メニューの方が用意されている項目の階層が深いので、押すボタン数は多くなるが詳細な設定が行える。従って、文字通り、通常はクイック、詳細設定を行いたい場合にはメニューと使い分ければ押すボタンの数が少なくて済む。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.