ビクター、「世界最大」の110V型フルHDリアプロ
ビクターがフルHD解像度の地デジ対応テレビとしては世界最大(同社)の110V型リアプロテレビを発売。37V型液晶と同レベルという低消費電力性も特徴。
日本ビクターは6月8日、フルHD解像度を持つデジタルチューナー内蔵テレビとしては世界最大(同社)という110V型リアプロテレビ“ビックスクリーンEXE(エグゼ)”「HD-110MH80」の受注を7月より開始すると発表した。価格はオープンで、実売想定価格は640万円。納品は10月中旬以降から行われる予定。
シリコン上に液晶パネルを形成した反射型液晶素子「LCOS」(Liquid Crystal on Silicon)の一種で、同社独自のデバイス「D-ILA」(Direct-Drive Image Light Amplifier)を3基搭載したリアプロジェクションテレビ。搭載されているD-ILAはフルHD対応の0.7型で、製品としての画面解像度もフルHD(1920×1080ピクセル)となっている。
表示部サイズで243.8(幅)×137.2(高さ)×279.4(対角)ミリという大画面テレビながらも、液晶やプラズマに比べ消費電力が低いというリアプロの構造上の利点をいかし、消費電力は同社37V型液晶テレビと同等レベルである約220ワット(予定値)に収まっている。なお、家庭用のAC100ボルト電源が利用できる。
画像処理エンジンには“映像知能”「GENESSA」を搭載し、ノイズやジャギーを大幅に低減させているほか、処理CPUの能力を向上させることで、ガンマ補正やカラー調整の表現力を向上させる同時に、14ビット処理で画像の特徴検出精度もアップさせている。
チューナーとして3波対応デジタルチューナーとCATV対応アナログチューナーを搭載しており、インタフェースにはHDMI×2、コンポーネント×1、D4×1、Sビデオ×3、コンポジット×4、i.Link×2などを備える。デジタルテレビ向けネットサービス「アクトビラ」にも対応する。
そのほかにも、左右音声を独立処理することで広がりのある自然な音場を作り出す「はっきりステレオ」や、話し手が意図的にゆっくり話しているような処理を施すことで聞きやすさを高める「ゆっくりトーク」、初期設定を音声でガイドする「設置設定ウイザード」なども用意されている。
サイズは254.4(幅)×177.7(高さ)×93.6(奥行き)センチ、330キロ(いずれも予定値)。受注生産のため注文から受け取りまで3カ月ほどの時間がかかるほか、設置場所によっては床の補強も必要になるため、事前下見も必要となっている。
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