サイズも消費電力も業界最小──シャープの3代目ワンセグチューナーモジュール
シャープが、業界最小サイズ、業界最小消費電力のワンセグチューナーモジュールを開発した。北京オリンピックの開催やワンセグの普及などで需要の拡大が見込まれるワンセグ市場向けに、新モジュールを投入する。
シャープが6月12日、“業界最小サイズ、業界最小消費電力”をうたうワンセグチューナーモジュール「VA3A5JZ912」を発表した。量産出荷は9月30日を予定している。
新しいワンセグチューナーモジュールは、シャープが2006年2月モデル(VA1A5JZ9902A)、2007年1月モデル(VA35JZ9910)に続いて投入するもので、本体サイズは7.3(縦)×7.3(横)×1.25(高さ)ミリ。2006年2月モデルに比べ、体積を約45%減らしている。
携帯電話への搭載が約80%を占めることから同社が特に注力したのが、85ミリワットという低消費電力の実現。ワンセグの受信状態のよい場所では消費電力を低く、受信状態の悪い場所では高くというように、細かく消費電力を制御するアルゴリズムを備えた「低消費電流制御機能」の搭載により、2006年2月モデルに比べて約26%の消費電力削減に成功した。このモジュールを使ったフィールドテストでは、東京タワーの周辺など受信感度が良好なところでは18.8ミリワット(静止時)、電車の中など受信感度が悪い場所でも11.3ミリワット(移動時)の消費電力を削減でき、平均で15ミリワット削減できたという。
また、安定してワンセグを受信できるようチューナーの受信感度も向上させ、時速150キロを超える高速移動中にも、より安定した受信が受信が可能になった。
同社は、ワンセグ携帯の普及や2008年の北京オリンピックによる市場の拡大を見据え、現在月産100万個の生産体制を2008年3月には月産200万個に拡大する計画。モジュールが搭載される製品の約8割は携帯を見込んでいるが、ほかにも同社の販売するワンセグ機能付き電子辞書への搭載なども想定しており、小型/低消費電力を生かした様々な展開を目指す。
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