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第75回 電車と駅とタイミングの関係今日から始めるデジカメ撮影術(1/3 ページ)

鉄道マニアじゃなくても、旅行のときなんかは電車の写真って撮りたくなるもの。あの、どれも同じようでいて、実は個性的な金属の巨大な固まりはなかなか被写体として魅力的で、そして難しいのだ。

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駅で撮る

 本気で鉄道写真を撮ろうと思うとすごく難しい。

 まず場所と時間。どこを背景にして、どの位置からどの時間帯に撮るか。時刻によって日差しの向きが違うから、写りも全然違ってくる。線路のカーブ具合も大事だし、電柱の位置も大事。電車撮影マニアはあらかじめ撮影ポイントを調べてから出かける。

 次に、勝負は一瞬であること。山手線や私鉄のように5〜10分おきにやってくるならともかく、ちょっと珍しい電車や田舎の電車だったりすると、1日に数本なんてザラで、一度撮り損ねると次のチャンスはなかなかこない。走ってくる電車が相手だから、ほんのわずかなタイミングのズレで、先頭車両が電柱にかかったり画面からはみ出たり、逆にシャッターが速すぎると、無駄な空間が空いた締まらない写真になっちゃう。


何も考えないで撮ると、こんな風に電柱が思い切りジャマしたりする。「しまった」と思ったときはもう遅い
電柱がジャマしない場所から撮影。でも真正面で立体感がない(左)ので、別の場所で斜めから撮影。手前の自転車たちがジャマだけど、ちょっとはましになった(右)

 路面電車1台撮るだけでもなかなか大変である。

 一番簡単なのは「駅で撮る」。

 駅で止まってる電車を撮るときは、ホームの端からレンズは広角気味で。広角じゃないと全体が入らないから。わざわざホームの端までいって撮るのか、といわれると、例えば旅行先で、自分が乗ってきた電車を撮っておこうなんてありがちな話。子連れだったりすると、旅の記念で「先頭車両前で子供と一緒に」なんて容易に考えつく。


郡山駅にて磐越西線を撮影

 電車をメインに撮るときは、先頭車両が左か右の端に、後部車両は反対側の端にぎりぎり入るくらいの構図で。


マルメ中央駅(スウェーデン)にて撮影

 ターミナル駅だと電車を真正面から撮れるという面白さもある。

ニューヨークのグランドセントラル駅にて、いかめしい車両を発見したので撮影(左)。小田急新宿駅にて、ロマンスカーを真正面から(右)

 走ってくる電車を望遠で捉えたいときも駅は便利。プラットホームの端から向かってくる電車を望遠で撮る。


こちらに向かってくる小田急ロマンスカーを望遠で撮影。ちょっとトリミングしてある

 走ってくるのでピントと撮影タイミングに注意。

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